「今年のおせちは、家族の味がする。」

お正月という祝祭の明るさと、主人公が抱えてきた十二年分の孤独が鮮烈に対比されている点に魅力が詰まっている、と思います。家族の無自覚な残酷さは日常の延長として描かれ、だからこそ痛みが深い、、復讐の場面もグロテスクではなく、主人公の「気づいてほしい」という切実さが中心に据えられているため、読者は恐怖よりも哀しみを強く感じると思います。そして最後に現れる白い馬が、物語全体の暗さを救済へと反転させてくれる。作中の正月と誕生日が、合わさったかのような、残酷さと優しさ、絶望と救いが同時に息づく、美しく残酷な物語として見事に書き上げられています^^

その他のおすすめレビュー

をはちさんの他のおすすめレビュー168