引退ホームラン王のダンジョンソロキャンプ ～静かに肉を焼きたいのに、ドラゴンを場外へ飛ばしたら「伝説のS級」として知らぬ間にバズってました～

引退した伝説のホームラン王・剛田豪（ごうだ ごう）。 世間の喧騒に疲れた彼の望みはただ一つ。人類未踏のダンジョン深層で、誰にも邪魔されず焚き火をして、極上の肉とビールを楽しむこと。

だが、深層は静かではなかった。 襲いかかるトレントは「薪」、凶悪なドラゴンは「火加減を乱す害獣」。 剛田は現役時代に培った"スイング"で、それらを薪割り感覚で彼方へと打ち返す。

「インコース高め（至近距離のブレス）。……入ったな」

その規格外のキャンプライフは、偶然居合わせた崖っぷち配信者・アリスのドローンによって、本人の知らぬ間に全世界へ生配信されていた。

「このおじさん何者！？」「ドラゴンが星になったぞｗ」「飯がうまそうすぎる」

これは、最強の元野球選手が、自分のファンクラブができていることも知らず…続きを読む