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概要
母さんのホットミルクを飲む資格があると、信じたくて手放せなかった香り。
学問と魔術を修め、治癒師として名を馳せる冷静沈着な導師ローレン。
かつて彼の下で学びながらも、異才を発揮し、意志に反して道を違えた少女エメ。
貧困、搾取、喪失を経て生き延びてきた彼女が密かに身にまとうのは、
甘く、子どもじみた香り──ピンクシュガー。
それは母の記憶であり、生き延びるために身につけた鎧だった。
(本作は、現在執筆中の長編世界観に連なる外伝短編ですが、物語は単体で完結します)
これは恋愛小説でも、救済譚でもない。
「触れてはいけない感情」と、「それでも生きてしまった人間」の、
小さくて残酷で、やさしい一瞬の記録。
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