この未知なる感性の持ち主は、割と身近にいるかもしれない。あなたの隣にも
- ★★★ Excellent!!!
コアでこってりしたオタク。たしかにそれは「未知の存在」かもしれない。
そこは、とっても平和そうな場所のはずだった。動物たちが暮らすのどかな世界。
でも、そんな世界にも警察はいるし、犯罪もある。
そして起こってしまった。その平和な地で「殺人事件」が。
「オシカツ族」と呼ばれるスライムみたいな姿の生き物。それがハサミで胸を突かれて倒れていた。
警察のジョージ刑事(ダックスフント)は捜査に当たり、部屋にある「アニメグッズ」の数々に注目することになるが……。
なんといっても、「オタク文化に詳しい層」と「オタク文化に無知な層」との掛け合いが最高に楽しいです。
ジョージ刑事はアニメや推し活にはまったく知識がない。一方で助手役のミミ巡査(ウサギさん)はゴリッゴリのガチオタ。
アニメグッズを飾ってある場所を「祭壇」と呼ぶことや、「アクスタ(アクリルスタンド)」を素手で触ってはいけないことなど、ジョージ刑事は知らないことばかり。
そして、最も理解できないのは「推し活するオタのテンション」。
未知のテンションで会話を進めるミミやオシカツ族のスラ子たち。最後の最後まで振り回されっぱなしの刑事の姿と、ひたすら自由なミミたちの姿がとにかく面白いです。
そして最後で明かされる意外な真相。「動物たちの住む村なのに、なんで一部だけこんな設定なの?」というポイント。ストンと腑に落ちる感じに頬が緩みます。