初めて感じる恋心。それはとっても狂おしく、そして幸せな気持ちだった
- ★★★ Excellent!!!
『恋心』の描写が最高にいい。
主人公のアランは日本人とフランス人のハーフ。美形で女性からはモテる容姿の持ち主だが、大学に通っていたある日、彼は「一目惚れ」を経験する。
胸が苦しくなるような経験。今まで知らなかった感覚に戸惑いつつも、彼女に強く心を惹かれるようになっていく。
「本当の恋心」という未知の感情。それを持てあます心理描写。そしてそれに引っ張られるようにして自分自身の境遇なんかを振り返ってみる感じ。
まさに「恋をしている時間」が鮮明に切り取られているようで、強く感情移入させられました。
そして、アランと「一目惚れの相手(詩織)」のその後の未来まで本編の中でも語られているのがとても健やかな気持ちになれて良かったです。
ちなみに本作に登場するアランと詩織は、同作者の「メイとレイの幽霊限定お悩み相談」にも登場します。
二人の中学生の子供を持つようになったアランたちが、ずっと仲良しな状態でいる姿。今回のエピソードと合わせて読むと、更に微笑ましさがアップします。