「見えない」も、青春

これは、「目の見えない彼」と、「自分が見えてなかった私」の、
小さい恋の物語。


多感な時期だ。男女とも性に目覚めて落ち着かない時期でもある。
未来、夢、そして現実。そんな時期に、
主人公は、今自分が何部に入るのかも決めかねていた。

横を見れば、美人で明るい親友の理沙がいる。
親友でさえ、コンプレックスに感じてしまう。


そんな日々の中で、主人公にも出会いが訪れる。

白いつえをもち、片手で母親と思われる女性の肘を掴む男子。

彼は目が見えないのだ……。



そして訪れる、「目の見えない」彼の隣で、彼の手をひく、「自分が見つけられない」主人公との、不可思議で愛おしい時間。



読んでいて、ハンバート・ハンバートの曲が頭に浮かびました。

優しい恋の物語、ぜひ、ご一読を。








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