大好きな人に、会えなくなる。その前に。

歳をとるということ。

それは、大事だったはずの記憶も、忘れてしまうことでもあります。
大人になればそれは、そういうものだと理解できるものでございますが、

子供の頃にそういった方、ましてそれが大事なご家族ご親族であるならば、衝撃は大きいことでしょう。


この物語のいう、シャンデリアとは蜜柑の剥き方のことんございます。

みかんを剥いた様が、シャンデリアに見えるのでしょう。主人公のお婆さまは、これを作るのが上手で、主人公はいつも、お婆さまに「シャンデリアを作って」とせがむのでございました。



しかし、運命は時に残酷でございます。

突然訪れるは、お婆さまの認知症。これが幼かった主人公に、衝撃を与えてしまい、
お婆さまに心無い言葉を投げかけてしまうのでした……。




会いたい人に、会えなくなる瞬間は一瞬で、その瞬間はいつ訪れるかわからない。
だから身近な人は大切にしよう。

わかってはいるのですが、これが難しい。



せめて自分の目に映る、全ての人たちは暖かく照らしたいものでございます。
それはまるでシャンデリアのように……。





ご一読を。
















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