本作の主人公、夏美は思い描いていた結婚生活と違い、物足りない毎日を送っている。
そんな彼女は公園でビールを一人で飲んでいるとき、冬香という女性と出会う。
冬香は一緒に飲まないかと言ってくる。
そして二人は飲みながら、お互いの歩んできた人生について話し合うんですけど、二人は正反対の人生を歩んできたことがわかる。
夏美は親の敷いたレールの上を歩いてきた優等生、それに対して冬香は高校を中退し、海外に行って、波乱万丈の人生を生きてきた。
そしてお互いがお互いを羨む。自分の人生を卑下して。
つまり無い物ねだりをしているということですね。
まあ隣の芝生は青く見えるものです。
最後のほうで、タイトルの金色と漆黒の意味がわかるんですけど、ああそういうことだったのかと納得しました。
幸せとはなにかについて考えさせられる話でした。おすすめです。
この物語を読んで、
猛烈に、シャーリーンの名曲「愛はかげろうのように」を思い出しました……。
親に過保護に育てられ、優等生としていき、会社の上司の勧めで結婚をし……
会話といえば「ああ」「うん」しか返さない夫。
そんな、絶望的な平凡を、主人公は過ごしていました。
ある時気まぐれに、公園のベンチに座ったら……
「隣いい?」と金髪の女性が座ってきたのです。
そこから始まるお互いの人生の告白……
金髪の女性は、十八歳で日本を逃げ出し、それこそバガボンドのような生活をしておりました。
ドラッグにセックス。そしてギャンブル。それは、主人公にはない、とても刺激的な生活に見えていました。
そんな彼女の生活を「羨ましい」と言った主人公。するとそんな主人公を、女性は一喝。
普通の人生とは?
そして、本当の幸せとは?
非常に考えらさせられる物語にございました。
では、シャーリーン「愛はかげろうのように」の一節を持って、
このレビューの幕とさせていただきます。
「私は… 私は甘い生活を選んだわ
その後に待ってる苦しみなど知りもしないで
体を売るようなことを経験するのに人生を費やし
自由であるために大きな代償を払ったの
ねえ 私はあらゆる場所を訪れたけど
それでも自分には巡り会えなかったの」
ご一読を。