本当の幸せとは……?

この物語を読んで、
猛烈に、シャーリーンの名曲「愛はかげろうのように」を思い出しました……。


親に過保護に育てられ、優等生としていき、会社の上司の勧めで結婚をし……
会話といえば「ああ」「うん」しか返さない夫。
そんな、絶望的な平凡を、主人公は過ごしていました。

ある時気まぐれに、公園のベンチに座ったら……
「隣いい?」と金髪の女性が座ってきたのです。

そこから始まるお互いの人生の告白……




金髪の女性は、十八歳で日本を逃げ出し、それこそバガボンドのような生活をしておりました。
ドラッグにセックス。そしてギャンブル。それは、主人公にはない、とても刺激的な生活に見えていました。

そんな彼女の生活を「羨ましい」と言った主人公。するとそんな主人公を、女性は一喝。



普通の人生とは?
そして、本当の幸せとは?

非常に考えらさせられる物語にございました。



では、シャーリーン「愛はかげろうのように」の一節を持って、
このレビューの幕とさせていただきます。


「私は… 私は甘い生活を選んだわ
その後に待ってる苦しみなど知りもしないで
体を売るようなことを経験するのに人生を費やし
自由であるために大きな代償を払ったの
ねえ 私はあらゆる場所を訪れたけど
それでも自分には巡り会えなかったの」




ご一読を。