貧乏をボンビーと変換して辛い中にも笑いを忘れない素敵な夫婦像

お金も時間も心の余裕も、全部ぎりぎりのはずなのに、ページをめくるたびにふっと笑ってしまう。
ローバちゃん(@88chama様)の筆致は、介護という重たいテーマを“現実の重さのまま”描きながら、どこか人間の可笑しさや温かさをそっと残してくれる。

「大変だよね」と言いながらも、結局は見捨てられない優しさ。
その優しさが、時に自分を追い詰めてしまう矛盾。
介護の現場にある“どうしようもなさ”と“それでも続けるしかない日常”が、リアルで、痛くて、でも温かい。
読んでいるこちらの胸にもじんわり染みて泣けてくる。
特に、貧しさゆえの選択や葛藤が、単なる悲壮感ではなく、生活の匂いとして描かれているのが印象的です。
「生きるって、こういうことだよな」と静かに頷かされる。

読後には、少し肩の力が抜けて、
「明日もなんとかやってみるか」と思わせてくれる切なくも温かな作品です。

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