ミニキャラにしても揺るがない物語
- ★★ Very Good!!
主人公・樹皿理子の視点は安定しており、
観察者としての冷静さと警察官としての倫理観が、
物語全体の軸になっています。
一人称ながら情報量が多く、
コミカライズを意識した厚めの地の文が、
物語世界のスケール感をしっかり支えている点も魅力的でした。
今後さらに良くなりそうだと感じたのは、
世界観や制度説明がとても面白い分、
まれに視点が主人公から少し俯瞰側に寄る瞬間があることです。
文章としては読みやすく、
理解の助けにもなっています。
その上で漫画化を想定すると、
作画する側が「今どこから見ている情報か」を
一瞬だけ迷いそうな箇所もあるかもしれません。
これは世界観が完成しているからこそ生じるものだと思います。
作者自身もこの作品世界で楽しみたいという気持ちの表れなのでしょう。
自分の作品を愛せるって才能だと僕は思うんです。