漫画『うしおととら』が好きなら刺さる現代妖ファンタジー

この作品は、いいねの交流をきっかけに読み始めました。

第一章冒頭に、

「美少女の格好をさせられて育った不遇な男主人公」

という書き出しがあったので、現代ファンタジーや性別転生系の物語かと思いながら読み進めましたが、実はその設定自体が物語の核に深く関わっていることが分かり、そこで一気に引き込まれました。


物語の土台には、日本の古代から続く伝承や物の怪といった、日本人にとって馴染みのあるテーマが使われています。

完全にオリジナルの世界観を持つ異世界ファンタジーよりもとっつきやすく、現実の歴史の裏側に妖の世界が存在する、という設定も自然に受け入れられました。


妖が歴史の転換点に関わっていく構図は、『うしおととら』を思い出す部分があり、僕にはとても合っていました。


各部ごとに情報が整理される構成で読みやすく、主人公をとりまく環境はそれなりに重いテーマもありますが、主人公や幼なじみ、妖たちの軽快でコミカルな会話が多いため、共感しながら気楽に読める作品だと思います。