あなたのブレンド珈琲はどんな味?

(4話時点でのレビューです)

まだ始まったばかりですが、少しでもこの話をどなたかへ届けたくてレビューを書くことにしました。

「そのバリスタが淹れる珈琲は、ほろ苦い過去の味がする」
本当にタイトルの通りでした。

「朝に淹れる珈琲のお供に」と読み始めた物語は、思いの他ほろ苦く胸を締め付ける物語です。

カップを握ったときの温もりと珈琲の雑味が、言葉の節々に溶け込んでいるような素敵な物語。

人間関係とは必ずしも思い通りにいくことばかりではありません。それでもその違いがあるからこそ、その関係はほんのり温かいのかなと、そう感じさせるお話です。

2025年本屋大賞を受賞作『カフカ』、2020年ノミネート作『ライオンのおやつ』。このあたりが好きな方は絶対に刺さる物語だと思います。

この先の物語りでお互いの苦悩をどう埋め合っていくのか……期待の一作です。

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