(第四夜まで読了後のレビュー内容です)
誰しもが見る「夢」、この日常的なモチーフを、ガチガチのハードSFな世界観で塗り固め、心理描写で読者の心を揺さぶる。そんな作品かなと思います。
読み進めていけばいくほど やや難解に感じてくる世界観ですが、緻密かつ繊細な言葉選びや比喩表現に、「なんかわからないけど、すごいんだ!」と思わせられ、気づいたらブラックホールの内側からレビューを書いているに至っています。
それから、毎話コメント欄が賑わっているのも本作の魅力のひとつであり、「これってどういうことだろう」というようなコメントには、作者である鵠さんの解説が書き込まれていたり、「こういう解釈なんだ!」と、はっとさせられるような読者さんのコメントだったり、ただ物語を読み進めるだけに留まれない楽しみ方もできちゃうんです。すごくないですか? こんな作品、出会ったことないです。それだけ読者を魅了してやまない作品です。
読むと確実に頭の中の「魔法少女」の概念が変わる本作。
一度読んだら最後、結末を見届けないと、己のいい眠りは期待できません!
傑作です!! 読んで下さい!!
まずはこの一言を入れるべきだと思いました。作者様の愛と情熱が節々から感じられる異色作にして大作です。
『宇宙はその一部を、彼女のために間違える――』(本文より引用)
この作品が描くのは少女の祈りでしょうか、それとも宇宙の深淵でしょうか。
その文章が奏でる科学用語に満ちた旋律はハードな戦慄をもたらし、その文章の節々に描かれる心情描写は涙と感動なしには見られない。
ただの魔法少女ではありません。ただのSFでもありません。
私がこの物語で拾ったのは“少女の形”を模した“星の声”。
昔、空を見上げて星を追いかけていた日々がありました。そのときはただ純粋に光り輝く星空に溢れる夢を乗せていました。そして、この物語に出会い、私は少女の声にあの星空を重ねています。重厚で幻想的、なおかつロマンあふれる作品です。
星の崩壊と少女の夢が干渉するとき、この宇宙《モノガタリ》はまた一歩深淵に迫る。
物語の結末を何としても見届けたい一作です。
好きなエピソードは4-1。夜を重ねるごとに深度を増す物語はきっとあなたを魅了してやまない。
この作品は「魔法少女」という記号を借りながら、その裏で「時間」「記憶」「物理」「存在の境界」をえぐる、SFとしても文学としても成立する異色の物語だと思います。
主人公の 長沼依理乃 の孤独と喪失、眠りと覚醒のはざまを軸に、夢と現実、意識と物理がじわじわと交錯する描写――この不安定さに、ページをめくる手が止まらなかったです。
特に印象的なのは、単なるバトルや魔法少女のご都合展開ではなく、「眠り」というもっとも日常的な行為が幻出という形をとり、物語の鍵になるという設定の切り口。
変身は 睡眠の 1 サイクル に限られ、魔法は “物理/重力/空間” を支配する側に立ち、わずかな時間の中での選択肢が、緊張感とスピード感を物語に与えています。
キャラたちも“ただの能力者”ではなく、それぞれが精神の傷を抱え、過去と自分自身に向き合う人間として描かれている。魔法少女の幻想よりも、「孤独故の行動」「少女らしい過ち」という重みのあるテーマが垣間見えます。
読後に残るのはSF的要素の謎のロマン感と、胸の奥を締めつけるような“問い”。
「もし誰かの時間を取り戻す力を手に入れたら」「自分にその資格はあるのか」——見守るように読者に委ねられるその問いが、この作品の力になっています。
SF と魔法少女のクロスオーバーは、トレンドではなく、この作品の思想と構造の根幹そのものです。
だからこそ、これをただの異能モノラノベで終わらせず、読むべき作品として強く強くおすすめしたい。
極めて描写力の高い筆致で演出される変身シーケンスやアクションシーンは、稀に見ないレベルにあります。
もっと伸びてほしい作品です。★もホントなら現状の10倍以上あってもおかしくない内容ですよ!
《第二夜まで読了しました!》
中学2年生の主人公•依理乃は、とても繊細な少女です。
母親の死、転校。
ぎこちない父親との二人暮らしも相まって。彼女の安らぎは公園での読書と、母親が遺した時計だけ。
これだけで年頃の少女特有の悩みが伝わってきて、キャラクターの内面に深く入り込めました。
また。夢と現実がリンクする様を時間を使って表現されているのも素晴らしいです。
依理乃を通して見る空気の流れ、光の加減。
風や花の匂いさえも感じとれるほどに高い描写力が、ページを捲らせる推進力に。
変身に関わる用語は科学的なものが揃っており、SF好きにはたまらない要素が満載ですね!
キャラクター同士の細かな関係性もしっかりと構築されているので考察するのも楽しめます。
さまざまな角度から楽しめる、超ハードなSF魔法少女譚。
まだ読まれていない方はぜひ!
この作品を読み始めて、私が最初に抱いた感想は「SF映画みたいだな…」ってことでした
冒頭で主人公の生い立ちが描かれ、その中で未知と邂逅する。その後、日常がジワジワと不穏な方向へと進んでいく…
120分くらいある、そんな映画
この作品はまさに”それ”です
丁寧かつ巧みな表現で描写される、世界観や日常、キャラクターの心情はまさに”劇的”です
「魔法少女?どうせいきなり契約して、よくわかんない力で敵を倒すんでしょ?」
そう思っている方、あまりにも勿体無いです
この作品、超絶にハードSFです
どれだけ頭を捻ったらこの設定が練れるんだとひたすら感心します
また、個人的に感じたこの作品の魅力は、登場人物たちの成長です
主人公含め、登場人物がみな完璧な人間ではなく、とても人間味があります
だからこそ、キャラに感情移入ができますし、その心情の動き、成長に心を揺さぶられます
この作品のキャラクターは、ちゃんと”生きています”
長文で語ってしまいました
それくらいオススメです
最初は「魔法少女を科学で描くアクションかな?」って思ってました。
もちろん、それもそうなんですけど、それだけじゃないのがこの作品のすごいところ!学園ドラマとしてのリアルさや、女の子たちの揺れ動く心の機微が、もう…!たまりません!
日常がじわじわと非日常に侵食されていく過程は、本格的なサイコスリラーのようでドキドキが止まらないんです。
学園もの、青春、SF、そしてちゃんと魔法少女!最近はミリタリーな雰囲気まであって、本当に全部盛り!私の好きなものが詰まった宝箱みたいな作品です。SFが苦手な方でも絶対に楽しめるはずなので、ぜひ読んでみてください!
『魔法』って創作上、とても便利な概念。共通部品、共通ライブラリなんですよね。何か超常な現象のその一言で片付けられる。でも、「魔法少女ジュディシャル*エリサ」はそこに踏み込んで、物理学的解釈での裏付けに踏み込んだ。
その上で物語として成立させちゃうんだから、これもう凄いことですよ。
瞬間的に気持ちよくなれる読者体験こそが正義で、タイパ至上主義的になりがちな現代に、この作品叩きつけて物申したい。忙しいし、創作物は数多あるから、手早く楽しみたいってのも痛いほど分かる。でも、それだけだと得られない感動体験がここにあるんだと。
やたら四苦八苦した挙句にゲームクリアして感動覚えたことってありません?あれに似た何かが、ここにあると私は思うのです。
(あ、決して「ジュディエリ」が難解だとか言いたい意図はありません。そこは申し添えておきます)
鵠先生、俺、こういうの待ってました。
多分、一生忘れないッス。