概要
<お忙しいかた用1/2短縮ルート>
第4.5章〜第7章(40話〜60話)→第1章(1話〜12話)→最終章(61.62話)
家にも学校にも居場所が無かった男の子カイ
言葉が話せない女の子リン
障害と向き合う青春群像劇
「君が思っているより世界は優しい」
そう思って、少しだけ勇気を出してみて。
<登場人物>
○砂川リサ
女子には笑顔で話せるヤングケアラー
○田村幸介
父親と不仲な野球部
○平田カイ
悩み多きふわふわイケメン
○土屋リン
言葉が話せない子
○黒瀬トモ
肯定ハラスメント
○丸山涼太
名前の如く爽やかでありたいサッカー部
○丸山琴音
吃音症の涼太の妹
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!言葉が希望の懸け橋となることを
発話障碍のある少女を中心軸とした青春群像劇です。
発話障碍は基本的に外見で判りません。聴覚障碍・精神障碍などの他の障碍が絡んでいるとも限りません。それどころか、原因が明らかになっているとさえ言えない障碍です。発話障碍に馴染みのない人にとっては、「なぜしゃべることができないのか」と困惑してしまう可能性すら高いと言えます。
話すことのできない少女の内界――言葉や知識を得ても、それを口にして遣うことのできないとはどういうことなのか。また、どのような自己像と視線を得て育つのか。成長環境も症状も個々人で違います。しかし、彼女――土屋リンの描写は、一人のマイノリティとマジョリティとの懸け橋となる秀…続きを読む - ★★★ Excellent!!!一人で抱えなくていい。世界の優しさに気づいていく物語
家族のこと、学校のこと、障害のこと。
それぞれに生きづらさを抱えた少年少女たちを描く青春群像劇です。
母と祖母を支えながら、自分のことを後回しにしてきたリサ。
言葉を声にすることができないリン。
そして、いつも明るく見えるカイにも、誰にも言えない苦しさがあります。
言えないから伝わらないこともあれば、言葉があるから傷つくこともある。
それでも、手を握ったり、そばにいたり、勇気を出して誰かを頼ったり――
人と人がつながる方法は一つではありません。
扱われているテーマは重いのに、読んでいて苦しさだけが残らないのも、この作品の魅力だと思います。
『君が思うより優しい世界』
このタイトルの…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「そこにある現実」と「優しい余韻」が好きなあなたへ
それぞれに事情を抱えながら生きる少年少女たち。
そんな彼らの日常と、人との繋がりを描いた青春群像劇です。
【そこにある現実】
家族のこと、人との関わり、自分自身が抱えているもの。決して軽くはないものを抱えながら、それぞれが日々を送ってます。
特別な出来事として大げさに描くのではなく、それぞれの日常の中にあるものとして描かれているからでしょうか。
読んでいるうちに、いつの間にか彼らのことが気になっていました。
【それでも、優しい余韻】
この作品を読んでいて好きだなあと思ったのが、人と人との距離感です。
無理やり手を引っ張るのではなく、困っているときにはそっと手を差し出…続きを読む - ★★★ Excellent!!!届かない声の向こうにも、誰かの優しさは光っている。
同じ場所にいても、見えている世界はきっと同じではない。
声が遠く、景色も曖昧で、まるで海の中を漂っているようだったリンの幼い頃。
そんな彼女のそばには、特別なことをするでもなく、ただ自然に笑いかけてくれるカイがいました。
風が吹いただけで幸せそうに笑うリンを見て、一緒に笑う。
その何気ない場面が、とてもあたたかく心に残ります。
誰かを理解することは、すべてを分かることではないのかもしれない。
分からなくても、そばにいること。
小さな変化に気づくこと。
その人の世界を、そのまま受け止めること。
静かな優しさが少しずつ重なっていく、心にやわらかな光を残す物語です。