概要
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- ★★★ Excellent!!!世界を救うのは、きっと出会いの積み重ね
未来で滅びる世界を救うため、時を越えて過去へやってきた少女・焔。
鬼や妖、獣人たちと出会いながら旅をする物語ですが、面白いのは「世界を救うための布石」が、派手な戦いだけではないところ。
家族を失った飛び首の悲しみや、帰る場所を持たない者たちとの出会い。焔が誰かの痛みに触れ、言葉を交わすことそのものが、未来へ繋がる一手になっていきます。
「淀み」と呼ばれる憎しみが人を怪物へ変えてしまう世界だからこそ、その逆にある人との繋がりが強く印象に残る。
焔たちの旅が、未来に何を残すのか。
タイトル通り、一つ一つの出会いが「布石」になっていく物語です。 - ★★★ Excellent!!!人の感情の源を丁寧に描いた、心を動かす物語
愛や憎しみ、執着や痛みがどうやって生まれてくるのかに強く焦点が当たっていて、とても心を動かされました。
登場人物たちの感情が単純な善悪では割り切れず、それぞれの過去や関係性から少しずつ形作られていくところが印象的です。
淀みに飲み込まれた、もとは人だった存在を一方的に責めるのではなく、そこまで追い詰められるほど辛い目に遭ってきたのだと寄り添いつつ、それでも無関係な人間に害を与えることは許されない、という境界線が何度もはっきりと示されるため、安心して読むことができました。
また、一見すると似た感情でも、積み重なった執着によって歪んでいく描写も秀逸でした。
読み味もどこか不思議で、先が気…続きを読む - ★★★ Excellent!!!悲しみも、恨みも、いつか未来を繋ぐ布石になる
神々が世界を創り、どこかへ去ってしまった後の世界。
「憎しみが世界を覆うなら、厄災は目覚めて世界を滅ぼすだろう」
ある神が残したという「厄災の種」。
人の悲しみや恨みから生まれる「淀み」が世界を脅かすなか、かつて「見とどける者」であった華樹羅(かじゅら)は、終わらない未来のため、人と人の縁を繋ぎながら、時を渡って歴史に「布石」を打っていく。
この物語では、その布石のなかで世界を旅する焔(ほむら)たちのエピソードが中心に描かれます。
凰牙、紫秋、六角、雪梛、竜胆といった個性豊かで魅力的なキャラクターたち。
彼らのコミカルで和む掛け合いが描かれる一方で、人の「淀み」が引き起こす、切な…続きを読む - ★★★ Excellent!!!憎しみの奥にある想いを描く、心に残る和風ファンタジー
この作品は、人の怒りや怨みから生まれる「淀み」という設定を通して、憎しみの奥に残る人への想いを丁寧に描いている作品だと思います。
特に印象に残ったのが、家族を理不尽に奪われ、飛び首となった千草のエピソードです。人を襲う妖として描かれながらも、その根底にあるのは「家族と一緒にいたかった」という切実な願いであり、焔がその心に触れることで救われていく展開には、この物語のテーマがよく表れていると感じました。
もう一つ印象的だったのが、紫秋が三本角の鬼となるまでの過去です。戦場からようやく帰還したにもかかわらず家族を奪われ、愛楽や飛鞘の歪んだ想いまで重なって淀みに飲み込まれていく展開はかなり重く、…続きを読む