全ては小朝日永吉という人物が、株式会社怪奇現象総合研究所を立ち上げた事から始まった。
当初は身近な怪異事件を解決するにとどまっていた永吉だが、やがて大いなる運命と対峙する事になる。
怪研でバイトをする事になった、霊感少女・神代沙世。
彼女を雇った日から、徐々に歯車が噛み合い始める。
〇尾の〇との激闘。
その欠片を求めて、全国を大冒険する、永吉達。
やがて世界を脅かす事になる、邪神の影さえ見え隠れする様になる。
魔封じの剣士・後呂仁や、魔法少女・亜里沙クロウリー達と共に激戦を潜り抜けていく、永吉と沙世。
いえ、いえ。
この御作は、正に激戦の連続です。
息をつく暇もなく、強大な力を持つ、怪異や邪霊と戦い続けるのが、永吉達。
その、決して諦めない彼等の姿勢が、ただただ尊い。
無償で世界の為に戦う、彼等の姿が、本当に眩しい。
ご近所の怪異事件を解決していたら、何時の間にか邪神と戦う事になっていました。
これはそんな壮大で、冗談みたいな物語。
不動産屋・宅見。
彼の存在がこの物語を最高に面白くしていると思い、こんな視点で紹介してみます。
株式会社、登記完了。
目的:未確認生物の捕捉、異次元空間の検証。
そんなフザけた会社になんとなくまきこまれ。
ただ家を売りたいだけなのに。
幽霊に仮想通貨のパスワードをうっかり聞いたり相続の心配をしたり。
プロとしての使命感と、
常識人としての恐怖の板挟み。
怪異より告知事項を恐れ震えながらも査定をしちゃう職業病から抜け出せない哀れさが
怪異の不気味さを絶妙なエンタメに変えてくれる。
もちろんハイテク機器(と執念)で戦う所長・永吉と、
圧倒的な霊力を持つ女子高生・沙世の主人公勢も魅力たっぷり。
笑えるのに、時折ザクリと刺さる人間ドラマ。
お仕事モノとしても、オカルトアクションとしても、
キレ味バツグンの怪作です。
怪奇現象を扱う物語でありながら、恐怖よりも人間味と温かさがじんわり残ります。
永吉の飄々としたキャラクターが、怪異の不気味さと絶妙なコントラストを生み、安心させてもらいながらも次の展開へと引き込んでいかれます。
怪異そのものよりも、そこに宿る感情や未練の形をが丁寧に描かれ、幽霊の未練が意外な方向へ転がったり、祟り火の裏に人間の情念が潜んでいたりと、怪奇と現実の境界が柔らかくつながる感覚。
沙世の霊感と純粋さが、怪異との向き合い方に新しい視点をもたらし、永吉とのコンビ感にも魅力があります。
怖さより切なさや救いが残るタイプの怪談だと思います。
強烈な霊感を持つ女子高生が怪異対策専門会社「株式会社怪奇現象総合研究所(怪研)」に入社し、所長らと霊や妖怪・未確認生物に関する事件を解決していく物語です。序盤では「空き店舗に残った店主の幽霊と仮想通貨遺産」「廃ビル火災の祟り火」「川の水難事故と河童」「古い団地のラップ音と地縛霊少女の事件」など、日常に潜む怪異をテンポよく処理していきます。やがて「内閣府第五特別調査室」「日本史上有数の伝説の大怪異たち」「古井戸に潜む世界的怪異」らがからみ、一気にスケールが大きくなっていきます。そして霊視女子高生はとある大怪異と関連することになり、やがて日本全国で特殊なアイテムを集めつつ、さまざまな怪異と対峙することになっていきます。怪異好きのあなた、ぜひ、ご自身でお確かめください。
スタートは、本当に身近な除霊退治や怪異を祓うお話。
主人公の永吉のどこか飄々とした雰囲気と相まって、相対しているのは霊や怪異なのに気負いせず読み進めていくことができます。
前半部分は、1つの章で1つの事件を取り扱うのでそこまで読むと「事件解決、スッキリ」と読後感もとても良いです。
ですが!
このお話、そのテンポで続くわけではありません。
タイトル通り、次第にお話が壮大になり、各章が繋がっていきます。
読み手は気がついた時には、大事の最前線に主人公たちと共に立たされているのです。それが秀逸。
その大事は無論ファンタジーなのですが、実際の神話や歴史的人物が絡んできており、その絡ませ方も面白いです。ベースとなる話もきちんと説明されているので知らなくとも楽しめます。
主人公の永吉以外の登場人物も魅力的です。
彼らの掛け合いがイキイキしているので、話も追いやすくなっています。彼らの掛け合いや声の調子を想像しながら楽しめる作品で
怖いものが苦手な方でもサクサク読める万人向けの現代ファンタジー小説。
ホラーによくありがちな、重くテンポの悪い感じとは無縁のいい意味で「軽さ」を感じることができるので、ストレスフリーで読み進めることができます。
怪異も単なる悪ではなく、キチンと個々にバックボーンがあり、作者のこだわりがところどころに光ります。
読み進めるたび「少年漫画」的に事態が大きくなっていくのでページをめくる手が止まらない!
すでにかなりの話数が投稿されているのでストックも十分。気になった方はぜひ、フォローして作品に目を通してみてください。
霊感系主人公が「株式会社」を設立して怪奇現象を"事業として"解決していく、というユニークな設定に一気に引き込まれた。
スマホカメラで霊を可視化したり、電気機器で退治したりする現代的なアプローチが斬新で、従来の除霊ものとは一線を画している。何より主人公の永吉が、霊と対話して和解を目指す姿勢が温かく、読後感がとても良い。
コメディ要素もバランス良く散りばめられていて、シリアスになりすぎない絶妙な塩梅。政府の秘密機関も絡んできて、今後の展開がめちゃくちゃ気になる。
現代ファンタジー好き、お仕事もの好き、どちらにもオススメできる作品