心温まるカウンセリング物語、と思ったら?

第14話(第1章)まで読みました。両親を短い間に一度に失った少年、リク。そんな彼の前に現れた怪しい青年、エイト。エイトはセラピストだと名乗り、リクはエイトのカウンセリングを受けることになるのですが、その方法はリクが想像もできないものでした。

と書くと、心温まるヒューマンドラマのようですね。実際、そうなのですが、ところが途中である設定が明らかになる辺りで、物語の方向性が徐々に変わっていきます。そういう設定は予想していなかったので、ちょっと驚きました。

セラピストのエイトが、一見でたらめにしか見えないのに、人の心の扉を叩き、それを開けさせる不思議な力があります(「人の心の扉を開ける力」ではないところに注意)。そんな彼とリクのコンビの、噛み合わないようで噛み合うやりとりを読んでいるうち、不思議に物語に引き込まれました。

心が温まり、しかも不思議な現代ファンタジーでもあります。第2章以降、色々な方向に話が広がりそうで、楽しみですね。

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