10話まで拝読しました。

自殺という難しい問題を扱った挑戦的な作品ですが、詠人というキャラクターとの化学反応によって、全体的に風通しの良い作風に仕上がっています。「生死それ自体よりも、それを自分の意思で決めることが大事なんだ」という旨の台詞は、個人的には画期的に映りましたし、この作品の主題となり得るポテンシャルを孕んでいると思います。この台詞を軸として物語が進行していくと、よりいっそう厚みが生まれると思いました。ねつきさんの武器は他でもないキャラクター造形にあると思いますし、それはすべての小説家にとって喉から手が出るほど欲しい才能ですから、これからも弛まずに書き続けて欲しいと思います。

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