魔法が社会に組み込まれた近未来を舞台に、時間遡行、身体の異変、魔法使いの家系、アプリによる魔力解析など、独自要素が濃密に詰め込まれた作品です。序盤から語り口にかなり個性があり、主人公の思考が勢いよく流れ込んでくるため、合う人には一気に刺さるタイプだと感じました。
特に、軽妙な一人称の裏で「自分は何者なのか」「この身体は誰のものなのか」という不穏さがじわじわ広がっていく構成が魅力的です。魔法と現代技術が混ざった世界観も面白く、あなまほアプリなどの小道具に説得力があります。
クセ強めの文体、近未来魔法、謎多き導入が好きな方におすすめです。
第1章まで読みました。魔法が公のものとなった世界で、過去にタイムリープした高校生が、5歳の女の子になってしまう。この設定と独特の文体だけを見ると、ライトノベル的な軽い内容かと思いきや、そんなことはありません。
確かに文体は癖が強いのですが、文体で油断していると、思いのほかハードで本格的な内容に「お?」と思わされます。
設定がちょっと複雑で、それを勢いで書いてしまっているので、時々置いてけぼりを喰らうのですが(笑)、勢いを感じる中にも、しっかりと寝られた構成を感じ、最初文体で油断していた私は、途中から認識を改めました。
じっくり腰を据えて読んでみたい一作です。