傑作の予感しかない、ディストピアを描いたSF作品。冒頭から面白い!

まだ数ページしか読んでないのですが。とても面白いので、レビューを書きたくなりました。

物語は、地球表面が焼けつくような暑さで、人が住めなくなった23世紀の世界。
温暖化が進み、40度を越す夏を過ごす時代に住む私たちにも、あながち空想ではない世界観だと思います。

さて、『ワールド』という世界に統一されて住む人びとは、灼熱の地上ではなく地下で生活しています。

当然の帰結として、食糧難や貧困、問題が山積みの世界。
そのなかでも、とりわけ問題なのは、役に立たないとされた人間を『工場(ファクトリー)』へ送り、食肉処理する施設があることです。

17歳の主人公は、父親に、その『工場(ファクトリー)』送りを宣言されます。

そりゃ、逃げるよね。
主人公、人肉にされることから逃げるため地上へと逃亡。
そこで出会った同じ逃亡者たちのコミュニティ。そこには、なかなかに個性的なメンバーが揃っています。

博士をはじめ、ガール、ボーイと個性的な名前をつけた個性的な面々。

秀逸なアイディアがつまった本作。この物語がどこへいきつくのか。悪くすれば、私たちの未来かもしれない世界を、ぜひ、お読みください。冒頭から引き込まれます。