ゲームしか取り柄のない俺だけど、妹の紹介で女の子が集まってくる件

斉田英也（さいだ　えいや）は空気であることを選んだ。人間関係のトラブルに巻き込まれてトラウマを背負うぐらいなら、無個性なNPCであれと尽力する方が利口だからだ。ところが、ある日。同級生の美少女が彼をデートに誘う。英也は波風立てないために仕方なく承諾する——が、実は彼女は罰ゲームとして英也を誘っただけだった。英也は心を痛め、帰ってゲームに没頭しようとする。

——しかし、家には第二の敵、妹が存在した。

妹の将来の夢は、大人気ゲーム実況者。大成するまでは、兄の脛を齧りながら生きるつもりだ。そのためにも兄には安定した家庭と、ものわかりがいい嫁が必要だった。つまり、彼女にとって最も理にかなった活動は——

「お兄ちゃん、上玉を見つけてきたよ！　ちゃんと仲良くなってね！」「余計なお世話だ！」