“愛”と“優しさ”の行方
- ★★★ Excellent!!!
ある男の「夢の中」。
霧の森の奥にある小さな家で、外に出ることのできない一人の女が、ただ一人の男を待ち続けています。
彼女は「あなたのために生まれた存在」。
男の心が作り出した世界で、男に愛されるためだけに存在している女です。
だからこそ、その想いはとても純粋で同時に危うさも帯びていきます。
相手のために生まれた存在は、最後に何を選ぶのか。
その選択は、読後に長い余韻を残します。
「愛する」とは何なのでしょうね?
この作品は、答えを押しつけてきません。
けれど読み終えたあとに残る余韻が、しばらくぼんやりと考えさせてくれるのです。
――あなたなら、この「愛」を、どう呼びますか?