もし愛する「物」に命が宿ったら――そんなこと軽々しく思わない方がいい。
- ★★★ Excellent!!!
うだつの上がらない、一見ごく普通のサラリーマン――そんな彼にも、ひとつだけ譲れない趣味がありました。それは、愛するフィギュアとぬいぐるみに囲まれて過ごす、誰にも邪魔されないひととき。「彼女」たちだけが、彼にとっての生きる意味でした。
そんなある日、彼のまわりで、信じがたい異変が起きます。なんと、「彼女」たちのうちの一人が、まるで命を宿したかのように動き出し、さらに、また一人と動き出したのです。
当然、彼は歓喜します。まさに夢のような生活の始まり……だったのですが。
この物語は、全2話構成となります。第1話で描かれる彼の幸せ。そして第2話では、それが音を立てて崩れていく様が見事に描かれています。喜びが恐怖に変わり、恐怖がさらなる恐怖を呼ぶ――畳みかけるようなゾワゾワ展開に、最後まで一気に読んでしまいました。