『夏空フォークボール』

転校生は、155キロを投げる“訳アリ”のエースだった。

かつて名門校の背番号1を背負っていた高校生・風祭球児。
しかし、ある出来事をきっかけに野球部を去り、
転校先で選んだのは――甲子園とは縁遠い、弱小・桜が丘高校。

「もう、静かに野球ができればそれでいい」
そう思っていた彼を、待っていたのは癖の強すぎる野球部員たちと、
どこか不器用で一生懸命な、美人マネージャーの千紗だった。

汗だくのグラウンド。汚れたユニフォーム。
打てない日も、守れない日も、笑いながら立ち上がった仲間たち。
そして、誰よりも近くで“彼の投球”を信じ続けていた彼女の存在。

――これは、真夏の空に、たった一球を届けるための物語。

⚾弱小高校が目指す“甲子園への道”
💓ぶきっちょな恋が少しずつ進む“夏の恋”
🌻ほっ…続きを読む