極彩色の魂が彷徨う東京、月下の一撃。
- ★★★ Excellent!!!
ダンジョンの話はもういいよ……そんな風に思っていた時に奇跡的に出会ったお話です。
デザートは別腹とか、お腹空いてなかったけどあまりに美味しくてペロッと全部食べちゃったよ! とかよく言いますが、こちらの話はまさにそんな唯一無二のお話です。
私が話を読む時に特に気にしている 構成力、キャラの魅力、描写の繊細さ&多彩さ。
全てが揃っています!
誰が見てもワクワクするし、どのエピソードから読んでも吸い込まれて行くし、何度読んでも飽きさせない文章力で楽しませてくれます。
主人公は境遇割と不幸なのに、自立を心がけ、それどころか「誰かを助けて、必要とされて生きて行きたい」という高い志も持ちつつ、自分が孤独でも誰かを助けようと考えてるのが素敵なんですが……。
実は私がこの話にはまったのは股旅姿と刀で鮮やかに戦う「彼」の存在です。
こちらの作者さんはプロフィールに書いておられます。
「サブキャラも主人公並みに活躍する作品が好き!」
なかなかこうまではっきりとサブキャラ愛を宣言してくれる方はいません。
私もまさにそういう作品大好きだったので、こういう方なら魅力的なサブキャラ書いてくれるのでは!? と期待しましたが、期待を全く裏切らぬサブキャラの輝きっぷりが見れます!
無意味なキャラなど一人もおらず、キャラ同士の横の繋がりなども要所要所で見られるのがとても嬉しいです。
長編とは、主人公以外もしっかり書かなければならない、
主人公以外をしっかり書くことで、主人公の存在も浮かび上がって来るものだ、と信じている私にとって、こちらのサブキャラの輝きっぷりは最高でした!
サブキャラの一人、「ハヤテ」は界隈で有名になるほど非常に強いアタッカーなのですが、何か逃れがたい理由を背負って独りで戦っている彼と、主人公の阿須那は「ヒーローになりたい」という純粋な願いから、自ら望んで戦いに身を投じています。
全く違う理由で戦う二人がある時出会いますが、この出会いによりお互いの運命が大きく動いて行くことになります。
一部では「誰かとの出会い」がとてもキーポイントになっていて、
誰かと誰か出会った時に、
例えその時は誰も気づいていなくても、後に振り返るとその時出会ったことに深い意味があったんだなとそんな風に回帰させる展開の仕方もとても魅力的です。
このキャラはどんなことを抱えているのかなとか、
このキャラどうか幸せになって欲しいなとか、
そんなことを考えている自分に気づいた時、すでにそのキャラの魅力にやられているのかもしれません。
本当にどのキャラも魅力的に丁寧に描かれていますが、
私は股旅さんにやられました!
御託はもういいですね! 最高にカッコいい股旅さんに早速会いに行ってください!