概要
わたくしは生き続けます。あの方との約束だけは、果たしたいから……。
「貴女とは、どこかで会ったことがありますか?」
桜の樹であるわたくしに、突然お声をかけて下さる殿方が現れました。その方はわたくしに「名前」をつけて下さって──
昭和初期の日本を主な舞台に、桜の樹視点で語られる、儚く切なく美しい、純和風の近現代浪漫譚です。
静寂の中に昭和レトロ感がしっとりと漂う、どこかファンタジックな世界観。
ハッピーエンド確約なので、どうぞご安心下さい。
全六話構成です。
ご興味ある方は、どうぞお立ち寄り下さいませ。
※由利清三郎の素敵なイメージイラストはこちらになります
https://kakuyomu.jp/users/hayato_sm/news/16818093093288845848
※素敵な表紙絵はこちらになります
https://kakuyomu.jp
桜の樹であるわたくしに、突然お声をかけて下さる殿方が現れました。その方はわたくしに「名前」をつけて下さって──
昭和初期の日本を主な舞台に、桜の樹視点で語られる、儚く切なく美しい、純和風の近現代浪漫譚です。
静寂の中に昭和レトロ感がしっとりと漂う、どこかファンタジックな世界観。
ハッピーエンド確約なので、どうぞご安心下さい。
全六話構成です。
ご興味ある方は、どうぞお立ち寄り下さいませ。
※由利清三郎の素敵なイメージイラストはこちらになります
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!恋は誰にでも訪れるもの。そう、たとえ桜の樹にも。
屋敷のお庭に植えられた一本の桜。
「彼女」には意思があり、お家にやってくる人間たちを優しく見守っています。これだけでもほっこりするお話なのですが、あくまでも彼女は樹。感情は豊かでも動けず喋れず、ただただ黙すだけの存在です。
しかしそんな彼女の意思を汲み取ってくれる優しき男性が現れた瞬間、彼女――いえ、「小百合」の毎日が色づいていくのです。
病弱ながらやさしい男性と小百合。しかし運命や時代が、穏やかな時を無情に奪っていきます。
それでもただそこに在り続けるしかない一本の桜。彼女の長い長い運命の果てには……?
*
短編とは思えないあらすじ紹介になりましたが、本当です。寿命の長い桜の…続きを読む - ★★★ Excellent!!!うつろうもの、変わらぬもの
時間というものは流れゆく。ある一本の桜の樹が、その流れを見つめていた。
激動の時代といえば、その通りなのだろう。その中で考えればほんの少し、それでも桜と人とが心を通わせた。
人の世はうつろう。人は去る。けれど変わらないものもある。
人と桜であるのだから、そこに名前をつけることは無粋なのかもしれない。けれどこれは愛にも恋にも似た、そういうものなのだろうと思う。
そしてそれはきっと、奇跡のような実を結ぶ。
流れてゆき、ゆきて戻る。その最後にたどり着き、「ああ、美しいな」と、そんなことを思ったりした。
あなたは、どのような名前をつけるだろう。もちろんつけることが無粋ならば、名前のないままでも構…続きを読む