天 道 是 が 非 か

薬屋りんを主人公とする物語。
その二話目です。

旅の薬屋であるりんが出会ったのは〝くちなわ〟という名の少年。
ふたりは、僅かの時間楽しく交流し、また別れただけの関係でした。

しかし孤独なくちなわは、りんとの出会いをずっと心の中の大切な所にしまっていました。その後十年近くも。
それは、彼の人に疎まれた暮らしの支えとなっていたのかもしれません。

ある日。事件が起こり、住処を追われたくちなわは、思わぬ場面でまたあの懐かしい旅の薬屋りんと出会う。そんな物語です。

物語は示します。
人の世の無常は、人の浅慮や妄執や我欲が作る。
しかしながら。世の天然自然の理は、そんなことにお構い無しに強く、あるがままの大いなる力を人にふるうもの。
しかも、いつどこで起きるかわからない運命のようなものだと。

本作を読む者は、自然の摂理と人の世のしがらみや我欲などの関わりを改めて考えさせられます。
そして、不穏な予感を覚えるのです。

果たして物語は、どんな結末を迎えるのか?
ぜひ、お確かめください。
読み終えたなら、きっと心に染みますから。


その他のおすすめレビュー

木山喬鳥さんの他のおすすめレビュー735