ホラー? SF? いや、ジャンルを超越したスペクタクル!

とんでもない怪作に出会った衝撃!
その名も本作『猫魔岬變』。

――やり手の銀行屋『藤崎』が配属されたのは、北海道の支店。それも、現地からの撤退が決まっている猫魔岬支店なる店舗。
待ち受けるのは生え抜きの行員、課長の権藤。

このデコボコのバディが様々な怪異にぶつかってゆく。――という、お仕事もの風の枠組み。

しかし、そのテーマと展開は期待を良い意味で裏切ってゆく。


藤崎が移動中の飛行機の中で、海に巨大すぎる影を見る、というところから、不穏な気配がノンストップで高まってゆく!

神社に祀られる神格の謎。
立ち現れる謎の男。
巻きグ⚪︎の如き巻貝形の支店。
不死の猫たち。人魚伝説。
サイキック。SF。

多彩なネタの嵐の中で、クレバーさとミステリー要素と不穏さが、独特の空気を醸し出す。

そんな極地の先に、予想を超えるスペクタクルとどんでん返しが待ち受ける!
このクライマックスには、度肝を抜かれました……


モキュメンタリー的な手法でリアリティを厚くしてゆく演出もはまっていました。

とってもおすすめです!

その他のおすすめレビュー

浅里絋太さんの他のおすすめレビュー235