【世界を勝ち取る「魔法船」ロードノベル】天津陽高 神木船 波路道行

もうひとつの江戸時代。安芸の船乗り天津陽高は、城主配下の宦官から無理難題を押し付けられ、苦難の日々を送っていた。日本に唯一残った神宿る船、神木船「木花」の船長として異国の地に赴き、呪術的な力を持つ仙宝探索を命じられていたのだ。

狡猾な宦官により罠にかけられた陽高は、死罪を宣告される。逃亡防止に死の呪いをかけられ死罪免除と莫大な報奨を条件として、誰も到達したことのないペルシャへの長旅を命じられて。土地神の再生を司る巫女を探し出して連れ帰れと。

達成不可能なクエストを前に陽高は、安芸に隠棲していた平賀源内と東洲斎写楽、鼠小僧次郎吉、朋友大綿を船人にリクルート。さらに異国から流れてきた謎の女アサルを伴い、艱難辛苦の待つ大海原に船を出す。

陰謀満ち満ちる世界で城主の謀略を跳ね返す策を練りながら…続きを読む