彼女は、まだ俺のものだと思ってた

明るく人気者。誰からも親しまれる山田和也は、高校生活の集大成を迎える春、ある光景に打ちのめされる。
それは――愛した少女が、他の男と笑い合う姿だった。

しかも相手は彼女の家庭教師。道ならぬ関係を見せつけられた形の山田は、怒りと悔しさの中で、誤魔化すように自分を保とうとする。
春休み明け、新たなクラス分けの掲示板の前。笑顔を絶やさず、友人たちと語らうその裏で、彼はひた隠すように自分の感情を押し殺していた。

だが、ふとした機会に再会する。
そこにいたのは、彼の知らないほどに静かな彼女だった。

青春の痛みと、未練と、ほんの少しの期待が交錯する物語。

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