笑い話にしなくてはやっていけない過去がある。歳を取れば子どもみたいに喚くことも許されず、ぐっと堪えなくてはならないこともたくさんある。
そうした日々を過ごすと、次第に、美味しいご飯を食べても心が満たされなくなっていく。小さな幸せを噛み締められなくなっていく。
ただ彼は出会った。黒猫みたいに気ままな少女に。
ただ彼は与えた。作ったご飯を。
彼女は言葉を返した。彼は微笑んだ。
ありきたりなセリフ。だがそれは彼にとって、
魔法よりも癒やす魔法の言葉。
人によっては何てこともない、食事を囲むひと時。だけどそれは彼が願っても得難かったもの。
作ったものに、感想がもらえる。笑ってもらえる。「また作って」と言ってくれる。
それだけで、次も頑張ろうと心が弾むのだ。
かつての出来事から世間に蔑まれていた主人公リューズが、ダンジョンでスライムを生食しようとする美少女に出くわして、思わず世話を焼いてしまうところから2人の話は始まります。
世間に疎いヒロインは、反応が薄いもののリューズに偏見がなくて、とてもいいし、リューズの作るものだけ味覚が反応するから雛鳥のように懐いちゃうのがめちゃくちゃ可愛いです。
リューズのみならず、ヒロインもワケアリの生い立ちのようで、2人が関わり合いながら心を癒やしていく様があたたかくてエモいです。
ちょっと涙もろいリューズも良いです。
飯テロものでもあります。
何よりテンポよくて、ところどころ笑っちゃうのがいいです。ヒロインの言葉がまた面白いのです。
年の差があって親子みたいなので、恋愛発展はわからないけど、苦くて優しくて面白い話です。
ハッピーになって欲しいな!
かつては華々しいS級ランクの冒険者だったが、仲間を見殺しにして生還したことで「生き恥」と罵られるようになってしまった、37歳、Fランクの主人公。
そんな彼は、とある日、ダンジョンに潜っていたら孤高のS級ランク冒険者にして美少女の、シルヴァリアと出会います。
彼女は味覚がなく、モンスターや無機物も平気で食べてしまう悪食でしたが、主人公の手から渡された食べ物だけに味を感じる。
そこから、なんとも凸凹な2人のパーティーが生まれます!
主人公の料理を美味しそうに食べるシルヴァリアの愛らしさもそうですが、個人的には主人公が彼女との交流を通じて、徐々に冒険者としての心を、生きていく活力を取り戻してゆく心情の変化が丁寧に描かれていて、とてもよかったと思いました!
ぜひ、読んでみてください!
主人公リューズは元S級パーティー神戟のヒーラー。
しかし、ダンジョンでパーティーが全滅し、一人だけ生き残ったことでメンバーを見捨てたと蔑まれ、ランクもF級に落ちていた。
そんな彼が出会ったのは、ソロで戦うS級冒険者にして公爵令嬢シーラ。
しかし彼女は魔物を生のまま食べるなど悪食少女でもあった。そんな彼女に料理を振る舞うリューズ。その美味さにシーラは感激するのだった。
実はシーラは味覚がおかしく、何を食べても味がわからない。唯一、リューズが手を加えた料理だけ味がわかるのだった。
そしてシーラとリューズはパーティーを組む。その名も「三食おやつ付き」。このふざけた名前こそがこのパーティーの名は体を表すものであったのだ。
……と言うところから始まる冒険譚。
面白いです。元S級と現S級による無双だけじゃない。めちゃ強いシーラにも秘密がある。なぜ公爵令嬢でありながら冒険者などやっているのか。なぜ味がわからないのにリューズの料理だけ味がわかるのか。なぜ、魔物みたいに魔石を食べているのか。
そんな謎をはらみつつ、痛快な冒険ファンタジーが展開します。
そしてリューズに餌付けされてるときのシーラが可愛い。必見です。
生き恥と呼ばれる37歳の治癒術師リューズと、
黒姫と呼ばれる17歳の孤高の冒険者シルヴァリア(シーラ)が出会うところから、
この物語は始まります。
この物語の一番の魅力は、感情がないと言ってもいいほど表情を表さないシーラが、
リューズとの関係を通じて少しずつ変わっていく点です。
次第に彼女はリューズを大切に思うようになり、さらにリューズの周囲の人々のことも大切にし始め、人との関係性や感情表現が豊かになっていきます。
その過程がとても丁寧に紡がれていきます。
シーラは心根が優しく、発想も豊かで、とても思いやりのある少女です。
乏しい言葉数や表情の中から、その優しさが自然と伝わり、
リューズや周囲の人々に大きな影響を与えていきます。
シーラが話すセリフの言葉選びが素晴らしく、シーラをとても魅力的なキャラクターにしています。
一方で、主人公のリューズも、シーラに教えるだけではありません。
ある事件から屈折した生き方をしてきた彼が、シーラとの関係を通して、少しずつ自信や勇気を取り戻していきます。
シーラは、無自覚な場合も、意識的にも、リューズの縮こまった心を励まし、時に叱咤するため、二人の関係性は一方通行ではありません。
互いに支え合い、助け合う姿がとても美しく描かれています。
また、二人の関係性そのものも非常に魅力的です。
安易に恋愛へと流れず、互いを信頼し、大切に思い合っています。
恋、愛、友情、庇護欲といった言葉では一括りにできない複雑な感情を、破綻なく丁寧に描いており、二人の関係性がとても綺麗で、自然と応援したくなります。
物語には、構成上重要な食事の場面、迫力のある戦闘、魅力的な登場人物たちとの関わり、先の見えないミステリー、そしてわくわくする冒険譚が詰まっています。
そのすべてがバランスよく描かれています。
これほど複雑なストーリーを、重くなりすぎることなく、時に笑え、時にハラハラし、そして涙を誘う文調で仕上げている作者様の構成力と執筆力には脱帽です。
もっと多くの人に、この作品に触れてほしいと心から思います。
訳ありな2人を繋ぐのは「ダンジョン飯」
味覚を感じることなく生きてきたSランクの最強美少女シーラと、仲間を見殺しに生き恥を晒す悲しき元Sランクヒーラーのおっさんリューズの運命的な出会い。
そしてその軌跡を描く物語。
無感情で、孤高で、氷のようなSランク美少女が、初めて味わう料理の美味さにキュルルン✨するシーンが尊すぎて泣けます🥲
彼女のセリフまわしの独特さや、ツンとする奥にある思い遣りや優しさも凄くグッとくるのです😭✨
そして悲しき過去を背負う元Sランクヒーラーのおっさん主人公。
彼がしょっちゅうウルウルするんですが、それも釣られて泣きそうになってしまうんですね🥲
世界観、表現力、設定、そして何より登場人物の仕草や言葉が最高に楽しい作品です!
ぜひアニメでシーラちゃんが幸せそうにハフハフ食べてる所が見たいです(*´ω`*)🌸