概要
運命に沈む海で、ただひとつの恋だけが燃えていた
平家物語「扇の的」の場面で、その傍らに立っていた美女・玉虫。彼女が最期まで見つめていたのは、戦うことしか知らぬ一人の「猛将」だった――。
平家が栄華を極めていた平安末期。西八条の邸で女童として仕える玉虫は、七つ年上の武者・平教経に心奪われる。
厳島の海、観桜の宴、そして福原遷都……。
少女から大人へと移ろう季節の中で育まれたのは、一途で、あまりに不器用な初恋だった。
しかし、時代の波は無情にも平家を西へと押し流していく。
戦に生きる教経と、彼を見守ることしかできない玉虫。
これは、滅びゆく平家を“女の目”で描く、もうひとつの平家物語。
史実の隙間に息づく名もなき女性たちの物語が、ここにある。
#平教経 #玉虫 #小宰相 #菊王
© 2021-2026 小枝芙苑
平家が栄華を極めていた平安末期。西八条の邸で女童として仕える玉虫は、七つ年上の武者・平教経に心奪われる。
厳島の海、観桜の宴、そして福原遷都……。
少女から大人へと移ろう季節の中で育まれたのは、一途で、あまりに不器用な初恋だった。
しかし、時代の波は無情にも平家を西へと押し流していく。
戦に生きる教経と、彼を見守ることしかできない玉虫。
これは、滅びゆく平家を“女の目”で描く、もうひとつの平家物語。
史実の隙間に息づく名もなき女性たちの物語が、ここにある。
#平教経 #玉虫 #小宰相 #菊王
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!美しい…… そこに潜む強さも弱さも様々な熱を感じてほしい平家物語
カクヨムをやってて良かった……。
満足の溜め息と、涙が滲む目元を押さえながら読了しました。
平安末期、平清盛の甥である「教経」と彼を慕う女性「玉虫」の物語です。
恋の始まりからその結末までを、大きな時代のうねりを感じながらお楽しみ頂けます。
英雄的な人物の活躍を描く軍記物語というよりは、あの時代に生きた人々の人間ドラマが丁寧に綴られています。
情景も、人物達の心情も、選び抜かれた言葉できめ細やかに表現されていて、どんどん惹き込まれ、心が震えました。
平安宮中の様子を描くのがとても巧い作者さんなので、源平時代が気になる方だけではなく、平安の恋物語が好きな方も大いに楽しめる物語だと思います…続きを読む - ★★★ Excellent!!!盛者必衰の波を踏み越え、諸行無常の世に咲き誇ったその花の色は
数々のドラマがある源平争乱。
本作は、平家に仕える『玉虫』という女性が主人公の物語です。那須与一が射抜いた『扇の的』の横に立っていた美女が彼女です。
勇猛な将・平教経を幼少時から慕い続けた玉虫。
教経を見つめる視線の端々に映りゆく世の盛衰。
それらが過不足のない端正な筆致で綴られ、この時代の女性の立場や戦況の厳しさなどがすっと理解できました。
何よりも、心理描写が非常に巧みで素晴らしかったです。
少女から大人の女性へ移り変わっていく玉虫の心境が手に取るように分かり、深く深く共感しました。
滅びへ向かう一方の状況の中、ひたむきに教経を想い、決して自分を見失わずに背筋を伸ばし続けた玉虫の姿は…続きを読む