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「そして」18-11.追慕

第18章終了です。
補足です、長い…←まとめてたら死にそうになった。

アレックス両親はあんな感じです。
彼ら的にフィルは親友たちの娘であり、アレックスやサンドラ、スペリオスの歪みを引き戻したという意味で、恩人でもあります。
フィルをただ「いい子」と思っている彼らに、「にこにこしていられるのは今のうち」と呟かずにはいられない。
ステファンはともかく、シンディを知ってたら予測はつきそうなものなのに、とちょっと不憫になってもみる。
なお、彼らはちゃんとアレックスを愛してます。愛の形があんなふうになっちゃっただけです←アレックス的超迷惑

フィルの正体は、街の人の方が先に気付いてました。
アルにそっくりな子が騎士の制服を着て歩いていて、やることもそっくりとなれば、そりゃあ。
貴族たちと違って思い込みもないしねー。

ナシュアナは本人が認めている通り、まだ幼いです。
ロンデールに話をしようと思って実行したのも、彼に「なぜ」と訊ねることができてしまったのも、フィルは泣かないと言ってしまったのも、それゆえです。
すべて、大人には難しいことなんじゃないかな。
彼女の言動は“正しい”。でも、ちゃんと生きてきた大人は、一見矛盾するようですが、“正しい”がいくつもあること、“正しい”だけで生きられるわけでも世の中が動くわけでもないこと、“間違い”が誰にでも起こりうることを、良くも悪くも知っちゃってるので。
ナシュアナのこの幼く残酷な糾弾が、ロンデールにダメージを与えたのは確かですが、ああやって責められたことで逆に救われもするかと。
自分でも間違ってると思ってることを間違ってると叱ってくれる人がいるのって安心するし、彼には他に言ってくれる人、いないし。立場的にはともかく、フェルドリックはもう大人だからねー。

フィルと父の関係。というより親子関係だろうか。
以前「親が子供を愛していないはずはないと押し付けられるのはきつい」的な感想を頂いたことがあったので、念のため補足。
大前提として、物語の中のすべての人物および関係性は彼ら独自のものであり、現実同様、他者にそのまま当てはまるものではありません。
次に、『どんな親も子供を愛している』か。
そう言う人がいるのも押し付けてくる人がいるのも知ってますが、『軽々しく100%を口にする人って、大抵胡散臭いよ?』とかわいくないことを呟いて、舌を出してみます。
愛してる親が多いとは思いますが、そうでない人もいるし、愛していても自分の方が優先って親もいるし、愛していても迷惑にしかならない愛し方の親もいるし、色々です。
ただ一つ、子供の立場で言えるのは、自分にいるものだけもらって、いらないものはいらない、でいいよってことです。
例えば、「一応愛されてるらしい。でもその愛し方は迷惑」とか、自分は愛される価値がある!という部分だけ受け取って、あとは拒絶ってのも当然あり。
互いを尊重する気があったのでフィルたちは最終的にうまくいきましたが、ステファンが自分の考える「フィルの幸せ」を、フィルのことを知るようになった後も押し付けようとしたら、それが彼なりの愛情ゆえと知ってなお、フィルは拒絶していたはずです。それでいいかと。

そんな感じです。
次回は番外編でジュリアン・セント・ミレイヌ視点の話で。

本作品に限らず、色々も本当に嬉しく拝見しています。誤字等のご指摘もありがとう!
引き続き、楽しんでもらえるといいなー。

ではまた。って八月!最後!はやっ!スイカ!食べてない!!←私的大事。
というわけで急いで買いに行くことにします。
暑いところも多いみたいですし、モニターのそちらのあなたも体調に気を付けて、楽しい一日をおすごしくださいねー。

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