言わなくても通じる人には通じる、でも通じない人には一切通じないってことで、フィルと周囲との齟齬について、一応補足。
価値観の違いを念頭に置いて見ていただくとわかりやすいかもしれませぬ。
・ フィルと貴族の令嬢方
傷は令嬢方にとって避けるべき醜いものですが、本人が言っている通り、フィルにとっては誰かを守った証し=誇りですので、「傷物」呼ばわりも嫌みになりません。
変な人発言は、箱入りのお嬢さま方にとって(その世界で)生きてはいけなくなるほどのレッテルですが、フィルにとっては日常で、これまで余裕で生きてきてますので、ダメージ少。
・ フィルとセルナディア
フィルは田舎最高! 対するセルナディアは田舎は蔑むべき場所。
よって、セルナディア的嫌みの『鄙びている』『田舎』は、フィルにとって最高の褒め言葉です。
同じく『(城での夜会が)似合わない』『場違い』は、華やかに着飾って、悪口やいじめを含めたおしゃべりに興じたいセルナディアにとっては貶し言葉ですが、そういう場が苦行でしかないフィルにはダメージゼロ。
『アレクサンダーはあなたの何を気に入ったのか』はセルナディア的に反語。
そういう嫌みを言う発想がないフィル的には、ただの疑問。
・ セフィアがアレックスを見て"にこにこ”している理由
相手がいる場合は、エスコートしてもらって当然という貴族的な発想がない&今の状況を望んで作っているフィル的には『優しいセフィアは、息子のアレックスのことも心配をしている』
その発想があるセフィア的には……。
面白がりのフェルドリックの妨害を跳ねのけて、フィルの側に行こうとしたのに、当の彼女になぜか拒まれて混乱する中、母親にそんな顔を向けられたアレックスの心境たるや、と笑わ……じゃなかった、不憫に思わずにはいられない
なお、アーサーがナシアの側にいないのは、ラーナック周りの女性陣に気圧されて、まごつく間に弾き出されたからです。実直で真面目で優しいけど、女性の扱いや機転という点では、という人です。
で、あえなくポジション取り競争に敗れる――ただいま絶賛落ち込み中です。
次回、ラーナックの予見通り、“しでかし”ます。
あと更新ですが、夜が増えます←春から夏は朝型人間、秋から冬は夜型人間
ではまた。
寒暖差が大きいので、お互い体調には気をつけましょうねー&良い夜を!