アレックスの母親視点の番外編、これにて終了です。
セフィアは間違えたと後悔していますが、「良かれと思ってつい手を出してしまう」という経験は、大抵の親にあることではないかと。
子供のほうはそれが負担になっていても、自分の経験のなさと、何より親を思うがゆえに中々そうは言い出せない、撥ね退けられない。
アレックスが、9-10.「終と緒」でフェルドリックに共感を示すことができたのは、こういう経緯があったからです。
アレックスの両親は、そんなふうに我慢してしまうようになった彼になんとか自己主張してもらおうと、彼をからかい、振り回しまくるようになりました。
演技だったそれはいつの間にか日常になっちゃいまして……うん、この二人、本編のほうにもいずれ出てきますので、その際はご笑覧くださいませ。
からかいのネタになるフィルの目の前で、そんな両親と出会ったアレックスは…………←ヒーロー、ちょっと不憫と思わないでもない←今更
フィル祖父のアル。
身体能力が高いので、(エレンに叩き込まれて)貴族としての作法は完璧に身についてます。
が、元々農奴の出ですので、堅苦しくおもてなしされるの、苦手。豪華な晩餐会にご招待されるより、農家の人が投げてよこしてくれた果物を歩きながら食べる方が好き。
フィルがアレクのことを知らなかったのも、フォルデリーク家からのフィルへの正式な縁談がこなかったのも、そんな感じのこの人(と妻のエレン)が理由です。
次章は第20小隊に異動したアレックス、最初の大事件――フィルがそんな事件に巻き込まれないはずもなくってことで。
ではまた。梅雨に入ったと思ったら晴れ続き。
気象予報関係の仕事の友人がついに、「スマホじゃなくて、空を見ろ、空を」と言い出しました。疲れてる疲れてる。
今日もいい天気のようで。お互いちょっと楽しく過ごせますように&良い一日を!