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第47話 鳥醤(とりびしお)

 鳥醤は現代日本では消えてしまいましたが(現代風にアレンジした鶏醤を販売している「三笠の鶏醤」(北海道三笠市)という商品はあります)、伊豆諸島、特に八丈島では戦後までオオミズナギドリ(カツオドリ)の幼鳥の肉と内臓を丸ごと潰して塩蔵発酵した鳥醤が利用されていました。

 リカの推測通り、成鳥は臭く不味いものの幼鳥はカツオの風味がして美味、とのことです。食べたい。味噌・醤油が庶民に普及するのは江戸時代。それ以前の調味料は、塩、酢、色利(豆や魚の煎り汁)、贅沢品である醤(鳥や魚)でした。醤は紀元前から存在しますが、穀物や豆を発酵させる方が技術的に難しく、肉醤や魚醤が先です。

 我等世ウィラルテは近世初期相当(銃火器以外)ですので、味噌・醤油があっても不自然ではないのですが、極狭い地域の特産物に留まっています。三人もいずれ近い食品に触れますが自作は困難でしょう。納豆は自作するかも。「稲藁に多い枯草菌」である納豆菌は簡単に入手できる筈ですので。

豊山 恵子『近世の八丈島における食生活に関する一考察』

2件のコメント

  • 色々と、ちゃんとお調べになってお書きしている様子、小説から伝わってきます。★もギフトも、よき小説への対価ですので、お気軽にお受け取りください(๑´◡`๑)
  • 掬月さま
     本当に、本当に有難うございます! 頑張って一次資料まで当たっております。今後とも宜しくお付き合いくださると、とても嬉しいです!
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