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カレンの冒険その参 飾られし石像

 森人光魔術士は郷士格以上であることが多いです。神様の完璧な衣服を纏い、森人基準でも傑出した美しさと上品な佇まいを兼ね備えるカレンは貴族令嬢に見えます。それなのに単独で行動していて、しかも「実家に連絡して欲しい」と頼まれない。面倒ごとの臭いしかしません。それも大変厄介な。

 ネップ村からフォルカラッドまではヴェイザ脇街道沿いの村を三つ挟んで約50km。森人女性の体力ではかなり辛い、一泊二日の行程です。ローマ街道では約15km毎(10ローママイル、馬車を牽く馬の駆歩限界)に馬の交換と宿泊が可能な中継所(ムタチオ)があり、ムタチオ4~5か所毎に大型宿駅(マンシオ)がありました。

 我等世(ウィラルテ)の縞馬は地球の馬と同等の能力。8km~10km毎の休憩所は村外にある場合は無人で、ヴェイザ~ネップ間のように26kmの距離が開く場合には中間に小砦「馬継所」が設置されます。この辺りは「玄奥の森」が近いので村間距離が開いています(街道を外れる村は別にあります)。

 古代ギリシャ・ローマ時代の石像が着色されていたことは同時代の記録からも明らか。色だけでなく、花や時には宝石で飾られ香りまでありました(蜜蝋で磨き、香油と香料が塗られていた)。四協帝国では「現役の石像」ですので同様と設定しました。恒神様の像はとある理由から存在しません。

Cecilie Brons『THE SCENT OF ANCIENT GRECO-ROMAN SCULPTURE』

2件のコメント

  • あー……なるほど、それでカレンちゃんは腫れ物に触れるような扱いだったのですね。
    確かに貴族子女が一人でふらついていたら厄介ごとを招いているようなものですね。

    街道沿いのお話、興味深く拝読させていただきました。
    確かに大きな街道沿いですと、そういった旅人のための施設が設営されて当然ですよね。
  • 桐原コウさま
     はい、訳アリで逃げ出してきて、実家の追手が掛かっているかもしれない。血相を変えた魔法隊が現れたときに「保護しました」と言って通じるのか。ショウくんたちは逆にいつまでも一つところに居たことで「攫っても大丈夫では」と判断されたのかもしれません。
     帝国街道はローマ全盛期を参考にして、そして馬車換装システムもあるので各所にクレーンが聳えています。AI様、吊り下げ馬車の換装シーンは上手に書いてくれません……。
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