愛しい彼のこととなると天下無敵のモモでした。しかしこれも精神的なリミッターが外れやすい獣人を選んだのが半分。転生者として後付けの器質的変化のため、まだ馴染めていません。生来の獣人であるマクアナさんたちが落ち着いているように見えるのは、自然と自覚して自律に努めているからです。
三度目に抱き締めてもらったのは、クンディ様がリカを「ショウ様の隣に相応しい」と評した日。親友を祝福したいのに彼を諦められない。苦しくて自分が嫌で、と声を押し殺し咽び泣いていた夜です。四度目は「赤い棘」との合同調査の晩。惨劇を思い出して震えていた時です。これが故に同室で寝ることを主張したのでした。
(再掲)
御酒花 百桃(みきはな もも)
桃の花言葉:魅力的、あなたの虜、気立ての良さ、天下無敵
※桃の古名が御酒草。姓も名も桃に溢れた名前。もう一つ仕掛けがあるぞ! 第76話を待て!
次回から第三章・姫花草(リナリアの訳語)です。その前にウィラルテ・サーガの二作目短編「銀紫の乙女(ぎんしのおとめ)」(1話完結・約1200字)を3/28(土)に投稿します。「黄昏の戦姫」と共に、お読みいただけると嬉しいです。本編未読の方でもお楽しみいただけます。