引き続き名セリフ100選をやって行きましょう~!
話の方も引き続き戦が近づいて来た猶予時期。
前回の第5話で、「戦が始まる前の猶予時期にいいシーンやいいセリフを描くのは非常に難度が高い」という話をしました。
一番戦記物の作者が流していい加減に描きがちであり、もしくは意味のあるエピソードを思いついて書き込んで来ることが難しいためです。
さすが!! 私は見事にこの難度の高いミッションをこなして来たわけですが(※何度も言いますが私はこの【戦の猶予時期】を描くことが元来好きであり得意とする特殊体質であるという前提がある)
第6話もまだ開戦しておらず、戦猶予時期に入ります。
この時にもう一つ注意しなければならないこと。
同じ【戦猶予時期】でも第5話と第6話は明確に内容を大きく変える必要性があります。
三国志では諸葛亮を自分の軍師に迎えたかった劉備が諸葛亮のお家を三度も訪ねて行って「軍師になっていただきたい」ときちんと礼を尽くした「三顧の礼」という心の儀式(?)がありますが、
要するに何故「四顧の礼」まで行かんかったかというと、
さすがに四回も繰り返させるのは鬱陶しいからであります!😇(憶測)
三国志は西暦200年ごろのお話ですが、もはやその頃にすでに人間の中に「三回以上は面倒臭い」という現代人と同じ感覚が存在したようです。
よって!!!!!!
【三回以上は繰り返してはいけない】
これはもはや世界の真理だと思って下さい!
他人に三回以上同じ事をさせたり、面倒なことを三回押し付けたりしたら仏の顔も三度……あああああああ!!!!( ゚д゚)✨✨仏の顔も三度って言ってる!!!!!!!!
やっぱり三回以上はダメなのは世界の真理なんだあああああああああ!!!!!!!!
ということで人類満場一致であります!!!
小説で同じ表現方法を三回以上使ったら負けだと思って下さい!!
つまりですね、三回以上同じ事を繰り返すこともダメですけど、
同じようなことを三回もダメです。
難度の高い第5話のハードルを見事に超えた私ですが、
【戦の猶予時期】に使っていいのは3話まで。
しかも第5話と第6話の内容や雰囲気は明確に変えること。
このあと第7話になりますが、第7話もし【戦の猶予時期】だったらこれが最後の機会。しかも5話とも6話とも更に内容のテーマや雰囲気や語られていることは変えて、明確に違う個性を出してください。
だから【三度繰り返してはいけないし、混同しないようにそれぞれ個性もつけること】
これが小説における秘技【三顧の礼】を成功させるカギであります!!
三度繰り返して、尚且つ読者に「繰り返しが退屈だな……」と思わせず変化を感じさせられる書き方が出来ていたら、相当な実力者です! プロ級ですな!!
繰り返しはどんどん難度が高くなりますからね!!
気合い入れて行ってみましょう!!
<花天月地>第6話【星言】
__________________
①
陸遜
怒りは生きる力になる。
だが、絶望は人の心を殺す。
________________
②
甘寧
「こんな所で伏兵がいて、戦が始まる前にお前になんかあってみろ!
お前の気持ちなんか聞いてねえ! 呂蒙のことを考えろ!」
________________
③
陸遜
迷い尽くせば死ぬし、
迷っても光明を見つけられれば、生き残ることは出来る
__________________
④
陸遜
「天の轍の前には一人一人の心など
何の意味も無いのだと、軽視していた。
――でもこの世は、人の心が作り上げるものです」
_________________
⑤
陸遜
「戦い続けてきっといつか蜀に燦然と輝く、二つの星を射ち落とします。
その為になら、私は命を懸けられる」
________________
⑥
陸遜
「貴方は貴方の場所で、私はこの場所で。
あとは信じるものの為に、死力を尽くしましょう」
_________________
⑦
淩統
やはりこの人は、必ずこの先の孫呉を正しく導き支えて行く人になる。
_________________
こんな感じであります!
――さすがですね~~~!!!
名セリフを書き込むのも難しい【戦の猶予時期】だというのに、
全然名セリフをお見舞いして来るどころか「第5話と雰囲気も明確に変えること」という更に制限が掛かったお題を見事に私突破して来ました!!✨✨
第5話の陸遜には、まだ龐統と戦うことになるという迷いの様なものが見て取れました!
この第6話のピックアップしたセリフをご覧ください!!
陸遜が明確に「迷いを吹っ切っている」のです!!
第5話には主人公に迷いが見られたのに、
第6話には、はっきりと【もう迷わない】! という気持ちが出ています!
これは明らかに読んだ人が違う印象を受ける点なので、
「同じ猶予期間でも明確に話の雰囲気を変えて来た」という点で非常に高得点であります!!
自分の作品なのでサラッと流しますが、
これ他人の話でこの構図見られたら私は上記の観点から大絶賛しましたね!!
上手い!!!😊✨✨
この作品書いた人無茶苦茶物語の組み立て上手いであります!!👏
ただ書いてない! ちゃんと構造を考えて書いてる!
龐統の気持ちが分からんかった第5話。
心を決めて龐統に実際会えた第6話。
終盤に陸遜の心に「安堵」が芽生えているのが非常に戦闘前夜の話なのに印象的な一品です。
戦記物を書かない人はピンと来ないかもしれませんが、
実の所、戦争ものにおいて、開戦する前に腹を割ってじっくり話し合える敵同士というというのは非常に珍しいことなのです。
憎み合ってない場合、本当に幸せな事なんじゃないかなって私は思うのです。
普通そんな時間残されてないんだよ。
あとは戦場で実際戦う時に相まみえるだけなのです。
この話で甘寧が、龐統に会いに行った陸遜に激怒するシーンがありますが、
甘寧の場合戦慣れしている人なので、余計「戦いの前に敵とゆっくり話すなんて考えられない」と思うのですね。
でも陸遜はそれが出来るならしたいと望み、願いを叶えました。
うちの甘寧が陸遜を買っていて、人間としても惚れこんでいる理由、このあたりなのです✨😊
①は私の実感が籠っている魂のセリフの一つです。
特に【怒りは生きる力になる】の部分。
私も苦しくて絶望してどうしようもなくなった時がありましたが、
その苦しさや絶望を周囲の人間が全く知らないどころか「大したこと無いでしょ」と嘲笑った時に、ぶちぎれました。人生で初めてブチ切れました。
人生で初めて、自分の為に激怒したのです。
そして不理解に満ちた場所から飛び出した。
内向的で、怖がり。人見知りが強く、知らない人の前に出ると突然何も話せなくなるような人間だったのに、一人で飛び出しました。
この世で一番残酷なのは【絶望】です。
怒りは生きる力に変えられます!!✨
私の実感が籠った魂のセリフ。
心の底から絶望に対して怒って牙を剥いた人じゃないと、
簡単には紡げないパワーがある言葉です。
いいですね!
②は正直ピックアップしただけです。名セリフというわけではないです。
これをピックアップした理由。
好きだからです✨
なにが? って【お前の気持ちなんか聞いてねえ!】の部分ですよ!!
皆さんは自分の彼氏、彼女にこの言葉を本気で怒って放てますか?
私は恋人とか本命にも言わなきゃいけない時は強いこと言ってくれるキャラがすっごい好きなのですよ!
たまに主人公の男が、好きな女には強いこと言えないみたいなの見かけると「このヘタレ野郎が!!😇💢」と思いますね。
大好きな相手でも相手が駄目なことしたり言った時は「ダメ!!」って言わなきゃ駄目ですよ! 言えるのが本当の愛情です!!
心底惚れてる相手にも言わなきゃいけない時「お前の気持ちなんか聞いてねえ!💢」と怒鳴れる甘寧兄貴最高にいい男であります!!✨
ピックアップ理由それだけだ!
おう!! なんだそれだけかよと思ったそこのお前今すぐ自分の作品確認してこい!
主人公の男が彼女が駄目なことしているのに「嫌われたくないから、結局叱れない……」なんて内容書いてたらてめえの主人公ぼっこぼこにしてやるからな!!!覚悟しろい!!!😊✨✨
④が本命ですね。
特に【――でもこの世は、人の心が作り上げるものです】の部分なんですよ。
この部分だけ欲しいんですが、前後が分かりにくいので文章ごと抜粋しました。
陸遜は前回言った通り生粋の武官。
しかし陸遜がちょっと特殊なのが、
こういう部分をこの人が分かっていた節を持っている所なのです。
普通軍人とか武官とか、人の心とか戦場であんまり考えないようになります。
そんなもん考えていたら戦えなくなりますからね。
でも陸遜ってのは本当に心の強い人で、【人の心】というものを、非常に重視していた感じがあります。
政の才も非常に高かった理由はこのあたりの人の心を重視して理解しなければならないという部分を弁えていたからなのでは? って思いますね。
うちの陸遜は【人の心】は大切だと思うきっかけが陸家の人々の心を失った後、一族を取りまとめるのに非常に苦労したからなのですが、実際の陸遜様は一体どこでそんな資質を備えられたのか……。
陸康パパがこういうのを教えてくれたのかなあ……?
うちの【花天月地】は陸遜主人公ですから、陸遜がこの④を押さえているというの非常に今後にも関わって来る重要なセリフです。
三国志だけじゃなくて、現代だってこうですよね。
結局のところ、この世界は人間の心の動きによって作り上げられているものだと思う。
三国志時代の言葉でも、現代でも通じる。
これは【時空を超える】パワーがあるので、名セリフの条件の一つを満たしているのであります!✨
⑤!
これも非常にいいセリフなのですが、少し限定的なこのシーンだけに響く類いなので、ピックアップしただけです。
何故ピックアップしたんだと言いますと。
勿論【その為になら、私は命を懸けられる】と非常にカッコいいセリフですよ。
セリフ自体も魅力はあります。
しかし私のピックアップ理由は……
このセリフを話した後に
陸遜が【剣を鞘に戻した】という文章が書かれているのです。
これを言った後、ジャキン!! って感じで抜いていた剣を、
陸遜が、鞘に収めているのです!✨✨
この仕草が無茶苦茶カッコいい!
伏兵などはいない!!!
完全に見切ったことが分かるシーン。
私は【花天月地】で陸遜の弱さとか、恋愛とかも書いていますけど。
一番書きたいのは結局「この人ほど強い人を私は知らん!!!!!」っていう部分なのですよ。
陸伯言って死ぬほど強くてカッコいいんだぜ!!!!! っていうのを私は書きたくて書いている。
この時の鞘への収め方は勢いよくです!
これより前に赤壁で、陸遜は龐統に対して怒りに任せて「次に戦場で会ったら殺す!!!」とそういう言葉を掛けました。
その「次」が一応開戦はしていませんがこのシーンなのです。
戦場で会った。
剣を抜くぞと言っていた陸遜が剣を鞘に収めた。
怒りを飲み込んで、私憤よりも周瑜への恩義や国への忠義が陸遜の心を満たして守っていることが感じられるシーンで、
これも自分が書いたのでサラッと飛ばしますが、
他人が書いていたら「このシーンすごくカッコいいです😭✨」と大絶賛する一瞬の仕草が描かれているのです。
この動作はこのセリフとがっちり組んで効力を発揮する類いなので、この動作の為にピックアップしておきました。
・名セリフにはピックアップしていませんが、作中で
『だが龐統の星詠みでは数年後【臥龍】と【異能】(陸遜のこと)の星が激突することを示していた』
と一文が出て来ます。
これなんかも魅力的な文章ですね~~~~好きです~~~~こういうの。
この世界で唯一この瞬間に龐統だけが<夷陵の戦い>が今後発生することを予期していた、という設定が【花天月地】にはあります。
つまりこの時点で龐統はいずれ諸葛亮と陸遜が戦うことになることが分かっていたわけです。これは星詠みという、龐統(と諸葛亮も能力者だったが、彼は劉備の許に行ってから星詠み能力を捨てた)だけが保有する特殊能力なのですが、別にこれを持っていたからってうちの【花天月地】は歴史を改変したりしませんのでご安心ください。うちの三国志はちゃんと勝つ者が勝ち、負ける者は負けます!🤗
ただそこを押さえた上で、どのように物語を魅力的に描き出すかは作者の腕の見せ所。
龐統は【夷陵の戦い】の発生をこの時点で予知していました。
だから彼はその為の<守り>を残しておくことにしたのです。
ただし、その<守り>を与える相手は、彼の【対の星】たる諸葛亮ではなく、無関係で、なんなら自分には価値のない人間だと一度打ち捨てた陸遜にでした。
これは後々の話に関わって来る部分です。
ありませんか?
何か自分の落ち度や、傲慢が原因で、無実の、悪くない人の信頼を裏切ってしまったり傷つけてしまったり、縁を消滅させてしまうこと。
相手が憎んでいても当然だなーと思うような状況なのに、
次に会社の廊下とかで会った時に、すっごい気まずかったのに、相手の方は普通に挨拶してくれた時の気持ちを思って下さい。自分の方が相手を裏切って、酷いことをして傷つけたのです。
それでも相手は普通に仕事場では挨拶をしてくれました。
前のように笑い合ったり、親しくはもう出来ませんが、でも憎しみを向けたりしないでくれた。
私ならものすごい感謝して、
自分も、あからさまじゃないし、相手に気づかれなくてもいいから、何かあれば恩返しをいつかしよう……したい。て思う気がします。
不思議ですよね。
もう人間同士としての縁は切れたのです。
それは間違いなくて、もう友達には絶対に戻れない。
だけど、不思議と「相手に何か感謝を伝えたい……」そういう気持ちだけは、縁が切れた相手に残ることがある。
人間の不思議ですよね。
私はこういう歪な人間関係や人間心理に非常に興味を持っていて、好きなので、
拗れてからの陸遜と龐統の関係、ものすごく実は好きです。
まあ色んなピックアップ理由はありましたが、
この第6話【星言】の名セリフは
上記で書いた理由から
_________________
④
陸遜
「天の轍の前には一人一人の心など
何の意味も無いのだと、軽視していた。
――でもこの世は、人の心が作り上げるものです」
_________________
です!😊✨