• 異世界ファンタジー
  • 詩・童話・その他

【魔導士物語】第四十一話「滅びの時」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/822139840041266282

そんなわけで、第四十一話です。

ようやく決着回となりました。どいつもこいつも、散々引き延ばした挙句に、逝く時は呆気ないですねw

久々に登場したアリッサは、相変わらずのツンデレぶりが可愛いです。
彼女はベラスケスの館に通じる闇の通路を独自に開き、その中に潜んで地下室の状況を探っていました。
自分が開いた通路でない限りは、闇に潜んだ吸血鬼を察知するのは不可能です。

もちろん、エイナは彼女の存在に気づけませんでしたが、普通に考えて絶対にどこかで状況を窺っているはずです。
何しろオルロック伯爵にしてみれば、南部一帯の広大な縄張りが手に入るかどうかの瀬戸際です。
伯爵と帝国上層部が結んだ密約は、ベラスケスがやったような、村々を無差別に襲うのを止め、表面上平和を保つこと。
そして、身寄りのない孤児を受け入れる慈善施設を設立し、その卒業生の大半を密かに餌として仕入れることにあります。
少なくとも帝国にデメリットはなく、教育を受けられない孤児たちは犯罪者となるのが現実だったので、よいことづくめです。

ちなみに、カミラのご主人であるイリス様は、自国内がケルトニアと帝国軍の戦場となり、大混乱に陥っていたので、餌の確保に苦労していません。
行方不明になる兵士なんて、掃いて捨てるほどいます。
焼き討ちにされた村で、うら若い娘がさらわれることだって、ぜんぜん珍しくありません。

カミラがベラスケスが開いた通路を利用して、地下室に出てきた時は、エイナたちも一緒でした。
しかし、すぐにアデリナが独自に開いた闇に潜って潜んでいたので、様子を見に来たベラスケスの眷属(ハリソン)も気づきませんでした。

そう言えば、主人の一大事にハリソンは何をやっていたのでしょうか?
さすがに創造主が滅んだとなれば、彼も気づいたはずです。

カミラの反応もちょっとした謎です。
彼女はベラスケスに恨みを抱き、憎んでいたはずですが……。
いざ、目の前で殺されるとなった時、ストックホルム症候群のような感情が湧き上がったのかもしれません。
つまりは愛情ではなく、同情に過ぎなかったわけですね。ベラスケスはあくまで報われません。彼はそういう星のもとに生まれたのでしょう。

ラストのアデリナさんですが、明らかに玉手箱効果です。
ちょっともったいない気がしますねw 

そんなわけで、対ベラスケス戦は決着ししたが、まだ話は続きます。
もう少しお付き合いください……ってことで、次回もどうかお楽しみに。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する