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【魔導士物語】第八話「支援」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16818792438635074097

そんなわけで、第八話です。

前回のレテイシア独演会に代わって、今回はオルロック伯がほとんど喋っています。

アデリナが帝国南部に舞い戻ったのが確認されたところで、潜入調査をしていたユニは王国に帰ってしまいました。
ライガの里帰りが頻繁となり、ユニの体調がボロボロになったためです。
その後のアデリナがどうなったかが、伯爵の口から語られます。
驚いたことに、現在はアデリナは〇〇の〇にいることが分かり、エイナは安心したり、心配したりと落ち着きません。

アデリナとベラスケスの眷属との死闘は、当初の構想では導入部でがっつり描く予定でした。
1960年代の日活無国籍映画みたいなかんじで、吸血鬼の恐怖で変わり果てた故郷(違うけど)に、アデリナが帰ってくる……。
そんな展開をやりたかったのですw

ですが、そんなことをやっていると、もともと長くなりそうな本章が、とんでもない長編になりそうなので、ばっさりカットしました。
宍戸錠みたいな、流れの凄腕魔導士が、アデリナの窮地を颯爽と救うシーンとか、出したかったんだよなぁ~ww

と言いつつも、日活無国籍アクション映画は、私も実際には観たことがありません。
私が夢中になったのは、そのオマージュ(パロディ)満載の異色変身特撮番組『快傑ズバット』(1977年)の方です。

青レンジャーや仮面ライダーV3で有名な、宮内洋さんの主演作ですね(ワクワク)!
これは東京12チャンネル(現テレビ東京)系で、私の住む田舎では放映していなかったので、ベータビデオを3巻購入し(1本1万5000円くらいしたはず)、それこそ擦り切れるほど見まくったものでした。

伝説のサブカル系雑誌『月刊OUT』に掲載された、板橋しゅうほうのマンガ『ペイルココーン』で、ジアーラ様が「2月2日、飛鳥を殺したのはお前か!?」と、〝怪傑ジアーラ〟ごっこをやってくれた時は、涙を流して笑ったなぁ……

いかんいかん、話がズバットのことになると、つい我を忘れてしまうw
読者を置いてきぼりにしてどうする。
この話は、もう三回目くらいかもしれない。やだやだ、歳は取りたくないものですね。

後半は、この作戦の成立過程と、伯爵が交渉役に指名された裏話です。
前回レテイシアが話した推測は、ざっくりし過ぎていたので、伯爵が実際の経緯を補足してくれたわけです。
アラフィフのレテイシアが、若い娘みたいに頬を膨らませても、あんまり可愛くありませんw

今回の話で、押さえておくべきポイントに、幻獣界における人間族の立ち位置、があります。
世界各地には、人間が龍に挑む、あるいは討ち果たすといった、英雄譚が伝わっています。
しかし、どう考えても、この世界の人間が龍に立ち向かって勝つなど、あり得ないのです。

実はこうした伝承は、幻獣界の人間が起こした奇跡が伝わったもの――ではないかと思っています。
幻獣界の人間族は、大柄な体格とドワーフにも負けない頑健な肉体を有しています。
まさに、神話に登場する英雄を彷彿とさせる存在なのです。

残念ながら、文明レベルではかなり遅れていますが、個々の頭脳が劣っているというわけでもありません。
オルロック伯が、幻獣界で吸血鬼化した人間であるならば、格上だと自負するのもうなずける話です。

そんなわけで、この話はもうちょっとだけ続きます。次回をお楽しみに!

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