みかみ

貞観二十二年。唐の都長安に、あるスキャンダルが巻き起こった。 皇女・高陽（こうよう）と学僧・辯機（べんき）の不倫疑惑である。 高陽は人妻。辯機は禁欲を守るべき僧侶。 辯機は皇帝の…

集めた言葉を自分の語彙にできるよう、掌編を書こうと思いたちました。

レベンタウは14歳。貴族の娘。ラムセス二世の王宮へ、召使いとして奉公へ上がる。 第四王子カエムワセトの掃除係を任されることになった彼女。 美しい宮殿。心優しい主人。しかし女監督か…

ラムセス大王展での体験を、エッセイにしました。

※本作は公募に向けて、六月で一時閉鎖いたします。ご了承下さい。 ホラーじゃありません。ゾンビものです。 パニックじゃありません。ファンタジーです。 ゾンビは歩きます。故郷へ帰る…

～あらすじ～ 　牧野(まきの)蜜(みつ)は、ショ―パブで歌手を務める十七歳の女子高生。ある日、雇い主から、相性最悪の新人ピアニストとの仲をからかわれ憤慨し、店を出る。歩道橋の階…

瀕死の蟷螂に水をやる中西。 蟷螂は身を起こし、草むらへと消えてゆく。 中西は言った。 「元気になるのはほんの一瞬さ。明日にはその辺に転がってるよ。でも、それが面白い」 俺は、そ…

圭（けい）の脳は、彼が中学生の頃から幻覚や幻聴を作りだすようになった。 雨。虫。人。 それらには温度が無かったり、音を伴わなかったり、話さなかったりとリアルとは少し異なった様子で…

薄暗い雪景色が連れてきたのは、今となってはどこで何をしているのかすら分からない『あなた』の記憶でした。 『私』の中に眠っていた微かな情が、『あなた』に関わる苦い思い出の輪廓を、柔…

『先生』の一人をイメージして書いてみました。 他にも別の先生像を書こうかどうか迷っているので、とりあえず連載中にしてあります。

近況ノートに書こうと思って作っていたものが長くなってしまって、もはや近況報告レベルではなくなったので、こちらにて公開しました。 あるある話だと思います。 比喩表現の充実を意識して…

本作は、『セラピストたちの村』を日本ファンタジーノベル大賞用に改稿したものです。 結果は、一次通過。二次落選となりました。 前半部分を大きく改稿した事により、既存の作品と置き…

圭（けい）の脳は、彼が中学生の頃から幻覚や幻聴を作りだすようになった。 雨。虫。人。 それらには温度が無かったり、音を伴わなかったり、話さなかったりとリアルとは少し異なった様子で…

なんとなしに、詩を書いてみました。 寒くなってきて、センチメンタルが誘発されたからでしょうか（笑）。 すぐ終わります。 後日読みなおして、なんか変だな、と思ったら消しちゃうか…

異世界転生？　違います。タイムトラベル。 主人公、牧野蜜（マキノミツ）は、ショ―パブで週末シンガーを務める十七歳。 公私ともに充実し、現世に何の不満もなかった自称『リア充さん』の…

妻の四十九日を終えて、縁側にぽつりと座っていた老夫、文治（ふみはる）。そんな彼の元に現れたのは、軒先に住んでいる一匹の鬼蜘蛛。 湿っぽいから降りてきた、と鬼蜘蛛は言った。 しとし…

〜蜜蜂と石窯パンと四季君と〜 憧れの先輩、工藤が幼い頃に行ったという『幻のパン屋』を求めて、堤真理恵（つつみまりえ）は山の中のバス停を降りた。しかし、探せど探せどパン屋は見つから…

読み切りです。

「わたしを連れて、逃げて下さいませんか！？」 古代エジプトの都メンフィスにあるプタハ大神殿に現れた女性レクミラは、男性神官のイエンウィアに開口一番、そう求めた。 神殿の奥庭で日々…

昔、小説の冒頭として考えていたもの。 語りかける相手が少年の場合と、少女の場合の二つを考案しておりました。 読み直し、少女の方を採用することにしたので、少年版はこちらに投稿させて…

1分で読めるプロローグ的な何か。 昔書いたやつが出てきたので出させて頂きました。 ちょっとダークですが、それでもよければお立ち寄りください。

長頭 四郎(おさがしら しろう)は14歳。妖怪の総大将ぬらりひょんの四男坊だ。母は人間。つまり四朗は、半妖。 そんな彼が父から譲り受けたのは、曲者ばかりが住む妖怪長屋。 仕事をし…

翼ならここにある。

そう、ただ笑わせたい。それだけです。 ロゼの元にもたらされた、一つの箱。それは、『赤碧』の異名を持つ美しき竜騎士クローエンの持ち物でした。 厳重な仕掛けと共に施錠されたその箱は、…

企画に参加させていただきました。 一度立ち止まって、振り返って、自己分析するいい機会になりました。 自己分析した結果、『みかみ』は何となく、余裕のない堅苦しい奴だなと感じたので、…

『真識人（ましきびと）』それは、生薬学をはじめとした自然療法を得意とする日本古来の民族。 自然に溶け込み、調和し、生きとし生ける者の生命力とその流れを感じ取る。そして彼らの手は、…

「おんどれぇえぇ！　猿ぅぅ！　許さんぞぉぉぉ！　天界も仏界も、捻り潰したらぁぁ！」 芭蕉扇を巡る戦いで、孫悟空と天界・仏界から、こてんぱんにされた牛魔王。復讐の為、彼は三つの新術…

あたしオバタリアン。 古代エジプト好きのオバタリアン。 古代エジプト小説を書いているオバタリアン。 プロじゃないの。ただ好きなだけ。ヒエログリフも読めないWA★ エジプトは　行っ…

一年前に山際のとある住宅街に引っ越してきた堤幸太郎、十七歳。 彼はある晩、初老の幽霊から祭りに誘われた。 その祭りは五十年前、山津波にのみこまれた小さな村で行われる予定だった。 …

第四王子カエムワセトの忠臣ライラは宴会が嫌いである。 宴会場に充満する混合臭。貴族娘達からのチクチク攻撃。機能美に乏しいドレス。どれをとっても憂鬱でしかない。 ライラは早々に、バ…

心は余るほどにあった。 足りなかったのは時間だけ。 私は貴方とあの庭で語り合い、笑い合い、唇の味で食べたものを知った。けれど結局、誘惑はかわされてばかり。 そうしてあなたは最後…

古代エジプト新王国時代に実在した、魔術使いの王子。名はカエムワセト。かの有名な太陽の王ラムセス2世（オジマンディアス）の息子である。 心優しく、博識で、懐古趣味。そしてちょっと愚…

暗い路地裏に並ぶ飴屋台。 そこに、青年は座っていた。彼は僕にこう言った。 「たった一粒しか売らないんです。それが決まりなんです」 一粒一粒、宝石よりも美しいそれらの飴には、様々な…

【あらすじ　800字程度】 大国ペラは、川向うに小さな島を抱えている。名前は『死の島』。死者の魂を集めて供養する葬送人の居住区である。 葬送人トトは、深夜のペラの街中で彷徨ってい…

皇太子をストーカーして罪人となった黒魔道士✖情熱ワンコ系スナイパー。永遠に噛み合いそうにない二人の恋のベクトルが、酒の席でfightする！

ゲンコツ系天然令嬢　と　復讐に燃えるアサシン元公爵令息 　断罪＆婚約破棄の場で始まった二人の恋愛劇。 　先に恋に落ちたのは、天然令嬢かそれとも元令息アサシンか！？

「レイチェル・ワグナー、今読み上げた諸々の罪により、お前を国外追放とする。そしてこの瞬間をもって、私はお前との婚約を破棄する！」 　成人パーティーの席でわたくしは、殿下に断罪追…

三蔵を食べるのは、あたしよ！　 でもまだ食べられない。だってマズすぎるから！ 悟空への復習に燃える牛魔王率いる、妖魔軍の『火付け番』、沙羅（しゃら）は、真っ先に牛魔王の妖術にかか…

※本作は、日本ファンタジーノベル大賞に公募する前の作品です。応募用に大きく改稿したものは別にあります（タイトルは『新・砂漠の賢者』） 自分の身代りに溺死した兄を蘇らせる為、四年…

「実際は賢者でも魔術師でもないが。変わり者は正解かもしれないな」 捕虜たちを前に、青年はそう答えた。 彼の名はカエムワセト。エジプト第１９王朝ファラオ、ラムセス二世の四番目の息…