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楠本ラリアット
@keisuke-0704
2017年1月25日
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壇ノ浦の夜
元暦二年三月二十四日。壇ノ浦。春の海が光っていた。
その夜に三つの船があった。逃げている船と、追っている船と、その真ん中で沈んでいく船。それぞれの船にそれぞれの人間がいて、それぞれが眠れないまま夜明けを待っていた。
逃げる者は言えなかった言葉を抱えていた。戦う者は槍の先に子供の顔を見てしまっていた。見送る者は海の底に国があってほしいと思っていた。あってほしいからあるとは言えないけど、あってほしかった。
三つの話は別々に読める。でも三つ合わせると、同じ夜の、同じ海の、一つの話になる。勝った側と負けた側とその真ん中、どれが主役というわけでもなくて、三つが同じ夜の空気を吸っていて、同じ波の音を聞いていて、同じ夜明けを待っていた。待ちながら、刀を確かめたり、槍を確かめたり、お腹が鳴って最悪だと
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5月31日
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2026年5月31日 05:09
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作者のおすすめ順
#1
壇ノ浦の阿修羅
/
楠本ラリアット
「逃げてる。おれたちは逃げてる。」 壇ノ浦の敗戦。平家の船団が散り散りになる中、御厨良房はただ、波の音を聞きながら西へ西へと逃げていた。 生き残った十三艘の船。中将様と共に漂流し…
★18
歴史・時代・伝奇
完結済 1話
6,290文字
2026年5月30日 22:15
更新
短篇
純文学
独白
壇ノ浦
平家物語
シリアス
逃避行
滅亡
逃げても逃げても、戦場だった。滅びゆく平家、無名の兵士の静かなる記録。
楠本ラリアット
戦を、戦争に変えた男
宮本 賢治
#2
壇ノ浦の槍
/
楠本ラリアット
槍がうまいとは、穴を開けるのがうまいということだ。源氏の槍の名手・梶原景季は二十七になるまで穴のない人間を見たことがない。壇ノ浦の合戦、三度目に走ったとき、一拍だけ止まった。槍の…
★6
歴史・時代・伝奇
完結済 1話
4,091文字
2026年5月31日 05:00
更新
壇ノ浦
源氏
梶原景季
純文学
歴史小説
戦争文学
内省
父と子
槍を確かめた。あった。だからとりあえず持っている。
楠本ラリアット
諸行無常の理を衝く。
小野塚
#3
壇ノ浦の花びら
/
楠本ラリアット
壇ノ浦の春の海。御座船の奥に八歳の帝がいる。名もない女房は、その白い顔を見ながら、御所の庭で花びらを追わずにただ見送っていたあの子どものことを思う。同じ日の同じ海に、逃げる者と戦…
★13
歴史・時代・伝奇
完結済 1話
3,750文字
2026年5月31日 16:07
更新
壇ノ浦
安徳天皇
平家
純文学
女房
花びら
連作
喪失
あってほしかった。でもあってほしいからあるとは言えない。
楠本ラリアット
万物、何処より来たりて又還る
小野塚