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「怪獣総進撃」

 毎度お読み頂き、有難う御座います。

 異世界では超絶大ヒットを飛ばした「全怪獣総攻撃」ですが、元ネタの「怪獣総進撃」はそこまでのヒットはしませんでした。
 それでも前作「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」より動員数が上向いたのでゴジラは続投が決まった訳ですが。訳ですが…。

 本作、ゴジラの最終作として企画されたかというと微妙ですが、東宝の人気シリーズが邦画斜陽、合理化分社化を前に色々店じまいをしている中、そういう流れもあった事は疑問の余地はありません。

 社長シリーズの最終作として製作されながら、好評を博したので続投となった「続・社長紳士録」のラストなんて、怪獣ならぬ「東宝俳優総進撃」そのものですし。
 あのシーン、作品内でも触れていますが、田崎潤とか河津清三郎とか三橋達也とかがズラーっと並んで「仰げば尊し」を歌うシーン、社長シリーズファンでなくても、特撮ファンでも泣けます。

 演じている皆さんは、東宝の看板シリーズの一つが終わる事に対する感慨もあったのか、そうでもなかったのか。

 昭和40年代というのは、そういう邦画のブラックホールみたいな時代でした。

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 それにしても最後のゴジラという事で、結構な予算が集まったとは聞きますが具体的にナンボだったのかはイマイチ不明、大体二億円程度で前作、前々作とも変わらないという説もあり、もっと集まったという説もあり。
 東京襲撃シーンでは凄い企業名がガンガン出てますので後者の説にも信憑性があるというものですが。

 世界のランドマーク破壊から東京襲撃、伊豆の攻防と月面基地戦、更にギドラ対地球怪獣からのSY-3号戦と怒涛の特撮劇の連続。

 本編を切り詰めつつ、見せ場を続々ぶち込む怒涛の展開。

 一部では11大怪獣全てに見せ場がある訳でなく、バランとバラゴンは顔見世だけで残念、みたいな評価もありますが、なにしろバランは飛び人形が残ってたから出した、バラゴンは円谷プロに貸して改造されたヌイグルミの改造戻しが間に合わなかったから、なんて事情があると知ったのは大人になってから。

 確かにエトワール凱旋門をぶっ壊す本当の「地底怪獣」とか、どこでもいいけどヌイグルミで暴れるバランとか見て見たかったですけどね。

 そんな蛇足的な夢を小説の中ではちょっと入れました。

 マンダに角がないのは、円谷に貸して帰って破損したか劣化したか、はたまたモノレールへし折りの邪魔になったからか。
 マンダがモノレールにとりついてへし折るシーンは操演の極地を感じました。
 よ~く見ると、全く関係ない所で、手前の鉄塔がポコっと倒れたりしていて、逆に「ドコにピアノ線引っ張ってんるんだ??」と驚かされるのですが。

 それでも一時は第一作ゴジラこそ最高で、宇宙人に操られたり地球を守るゴジラなど子供向け、なんて括られていた時期もありましたが。

 友人曰く、1980年代前後のオールナイト(文芸地下なのか浅草東宝なのか新宿ビレッジなのか不明)の休憩時間に、今では有名な特撮画家さんがメチャクチャ興奮しながら「いやー!総進撃スゲー!」とか感動してたという話も聞きました。

 関西で男性保育士の先駆け的な方も当時総進撃見てムチャクチャ感激しまくって翌年膝から崩れ落ちた、なんて話も聞きました。むべ無きかな。

 しかし史実での東宝特撮の躍進はこの後の「日本海大海戦」、そして1970年の大阪万博、三菱未来館の出展映像「日本の自然と日本人の夢」を最高潮として、斜陽に突入してしまうのでした。

 本来だったら円谷英二亡き後を継ぐべき有川貞昌さんが「オヤジがいなくなったら俺はいる意味がない」と去ってしまい、世界の東宝特撮という重荷を背負った中野昭慶さんのプレッシャーたるや大変なものがあったことかと思います。

 夜中に薬局叩き起こして養命酒一升飲みたくなる気持ちも解りま…せん。
「君達!忠告する。養命酒を一升飲むのだけは絶対するな!
 頭が割れるとはまさにあの事だ!」
 昭慶さん、大丈夫です。そんなバカな事誰も真似しませんて。

 あれ?何の話でしたっけ?

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