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「モスラ」。本当に本編と特撮の掛け合いみたいな、息の合った合成シーンが多い作品です。
本多・円谷コンビの真骨頂と言いますか。
さてそんな東宝特撮黄金期の化身の様な本作、その最期はご存じの通り紆余曲折を経ています。
元々世界同時公開という契約をコロムビア映画と締結し、そのためラストの舞台はニューヨークをほうふつとさせる架空の街、「ニュー・ワゴンシティ」(完成作ではニューカークシティ)と設定されたのですが、予算の都合で国内でラストを迎える筋に変更。
それを九州は高千穂で撮影中にコロムビアの抗議を受けて元に戻した、そのため円谷英二は短時間でニューカーク襲撃シーンを撮る羽目に陥ったのは有名なお話しです。
それであの超特大ミニチュアですから、やっぱりこの頃の東宝特撮はスゴい。
何気に本編のニューカーク郊外の住宅街のセットも、スタジオの中に二階建ての住宅が並んでてスゴい。特撮というより、邦画界全体が異様な熱気と実力に満ちていたのでしょう。
ニューカークのミニチュアは円谷英二にとって満足いくものではなく、その分破壊描写をメッチャクチャにするしかなく、本多監督曰く「みんなであれは円谷監督の怒りではないかと語っていた」だそうです。
本作今回最後のオチはこの逸話によるものです。
子供の頃モスラのポスター見て、何でネルソン真っ黒になってんだ?って思っていたものです。雑誌掲載スチールの中には高千穂ロケによるラストをイメージしたものもあり、謎でしたね。