「な、アヤミ、ウチら、銃撃戦やるとは思えへんかったな」
「うん、ホンマ、幌井さん無茶ぶりするわー。ウチ、お箸とペン以外は持ったことないお嬢様なのに、ピストルでアズサと撃ちあうとはな」
「なんや、アヤミ、理工系でロボットとか作っとったのに、お箸とペンだけ?」
「あ、かんにん。確かに、工具とか、フライス盤とか旋盤とか溶接とか、いろいろやったな」
「ハハハ、やから幌井さん、アヤミにピストル持たせたんやろ」
「うん、でもな、それ言うたら、ホンマお箸とペンのアズサに、ヒットマンやらすとはな」
「ホンマそれ。ウチ、狙撃中でアヤミ狙うて、ホンマそんなことなんで出来る思うたんやろね、幌井さん」
「あー、でも、アズサの狙い、ホンマすごかったで。当たるか思うたもん」
「当たらん、当たらん。やって、ホンマモンの弾ちゃうし。ホンマに撃ってアヤミに当たったら大変やんか」
「そらそうやけど、ウチがアズサの右肩狙って撃って、上手く当たってアズサが右肩押さえて倒れるところなんか、迫真の演技やで」
「おおきにな。て、あれ、右肩でなんや火薬かなんか爆発して、結構痛かったで。おまけにその後、アヤミにとびかかられて、キャットウォークの床に抑え込まれて、ぎゅうぎゅう縛られて、ホンマえらかったわ」
「かんにん、ホンマかんにん。やって、幌井さんが、こうやって、手首縛ってうつぶせに膝で抑えつけぇ、言うから、しかたなあそのままやったんや。ホンマかんにん」
「ええよええよ、アヤミかて、幌井さんの指示通り動いただけやし、ウチやって、なに?なんや、普段は社長秘書で、ホンマは組織のヒットマンて、どういう設定や、幌井さん」
「スミマセンー、今回はアズサさんとアヤミさんに無茶振りさせてもろうて、ホンマ感謝してます。いや、それにいてもお二人の演技力のすばらしいこと」
「幌井さん、そんなんでウチら騙されへんで。まずは後で回転焼き二個ずつ買うてきてな」
「アヤミ、それじゃ足りんわ。甘いんの後は、イカ焼きかな」
「はい、アズサさんのイカ焼きとアヤミさんの回転焼きと、両方差し入れさせてもらいます」
「な、今度、ウチら二人で、怪盗幌井を逮捕しに行く話書いてぇな、幌井さん」
「え、だって、私もう、一回アヤミさんに消されてますし」
「何言うてはるの、幌井さん。ウチが幌井さん消したら、幌井さんしぶとく復活して、ウチのこと消しに来たやないか」
「あ、まあ、そうですけど・・・」
「な、頼むで、幌井さん。今度はアズサにかっこいいとこやらせてな」
「うん、ウチ,かっこいい役やってみたい。スーパーヒーローみたいなん」
「そっちですか・・・。はい、考えときます」
「よろしうね」
「はいー」
(了)