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【感想のお部屋】『アンドロイドは下ネタの夢を見るか?』 その6 〜監督と希望と「私達」〜





※※ はじめに ※※ (定期)

この小部屋を見つけてくださって、ありがとうございます。
こちらは、わたしがkou様の作品を読ませていただいたときの、感想などを綴っているお部屋です。今回はこちらの作品です。

『アンドロイドは下ネタの夢を見るか?』
https://kakuyomu.jp/works/16818792439688648232

※※ 以下、ネタバレを含みます ※※

(この感想を書いている時点の最新話は
 『第35話 『リビング・キッチン化計画』開始です!』です)







⚫︎頼もしくもあり、でも鋭い“ナイフ”なナナさん

第33話の

「思考のフレームをシフトしてください」(第33話より)

という頼もしい言葉から続く第34話。

大切なマスター・健司さんの夕食を用意すべく、ナナさんが頭脳がフル稼働します。
「利用可能な全リソース」を把握していくあたり、爽快そのもの。
“ナナってない”と、こんなにも頼もしいんですね🤭

そして何より嬉しかったのは

「健司は、3日間、頑張ったのだ。」(第34話より)

という事実を、ナナさんがちゃんと理解してくれていること。

と同時に。
健司さんの「我ながら、見事な言い訳」をあっさり一刀両断。

 「ぐぅぅ〜〜〜……。」(第33話)からの「……ぐっ……!」(第34話)

まさに“ぐうの音も出ない”笑

 「彼女の言葉のナイフは、いつも的確に、健司の一番柔らかい部分を刺してくるのだ。
健司は、もはやキッチンの惨状よりも、自分のメンタルの方が先に崩壊するのではないかと、本気で心配になるのだった。」(第34話より)

頼もしく、でも容赦がない。
それが今のふたりの関係性なのだと感じました。

…。
ナナさんへ
健司さんは、あなたの言葉の鋭さに相当参ってる様子です。
少しお手柔らかにお願いします。(刺さないで とは言っていない笑)



⚫︎「拙くも健気な努力の食料庫」食材チェック

第35話、とても楽しく読みました。

キャベツの「典型的なオーバースペック購入」。
ひとり暮らしあるある、ですね。

ナナさんのスキャンに合わせて、
「今ある食材で、最短で空腹を満たし、かつ美味しく仕上げられるものは?」

と、わたしも一緒に考えながら読んでいました。
(答えは第36話まで心の中に。)


ここで「はたっ」と思って過去回を振り返りました。





⚫︎監督席と針金ハンガー



“あるものでなんとかする”

あれ、どうも既視感。 あ!!針金ハンガーだ!

ということで、第14話に戻って再度読みました。

第13話では、リビングの片付けを始めるところで、健司さんも掃除しようと手を出しかけてナナさんが

「その必要はございません。清掃作業は、全て私が担当いたします。マスターは、そちらの椅子に座って監督を。私の認識上、ゴミと思しき物は廃棄しますが、マスターにとって必要な物があった場合のみ、お声がけ下さい」(第13話より)

といい、

「さあ、お座りになって。すぐに、この部屋をマスターが心からリラックスできる“聖域”に変えてさしあげます」(第14話より)

針金ハンガーをゴミ袋の口に利用するという回だったのですが、
この段階で健司さんは、“手を出さない、監督”なんですよね。


なのに、第35話では、ナナさんは健司さんを監督席に座らせている“お客さん状態”ではなく、

「マスター。この家に災害対策の用具や、キャンプ用品はございますか?」
「え? ああ、確か何年か前に水害でインフラがやられたことがあって、その時に買い揃えた防災用品ならあるけど……?」
  (中略)
「マスター、それが希望です。ただちに、その希望を、リビングまで搬出してください! それが、この絶望的な状況を覆す、私達の唯一の武器となります!」
  有無を言わせぬ、ナナの指示。
  健司は、もはや彼女の思考回路を理解することを諦め、ただ言われるがままに物置へと向かった。(第35話)


…もう思いっきり、マスターを動かしてます。

第14話では「お座りになって。」だったナナさんが、第35話では「リビングまで搬出してください!」
この変化がとてもとても印象に残りました。
そして、このナナさんの言葉

「マスター、それが希望です。ただちに、その希望を、リビングまで搬出してください! それが、この絶望的な状況を覆す、私達の唯一の武器となります!」(再掲・第35話)

わ、私達??!

これ、ナナさんの言動としてはすごい変化ですよね?

目標は夕食のはずなのに、
物語の重心はいつのまにか“絶望を覆す私達”へと移っている。
なんだか、うるっとしてしまいました。

ナナさんは、ただ“マスターの幸せ”を願うだけの従者ではなく、

“希望と呼ぶそれ”を「健司さん自身の手で持ってきてもらう」なんて。

なんだか、とても心が温かくなった第35話でした



⚫︎小さな内緒のつぶやき


(今回、第14話まで振り返って、改めての感想をほんのちょっと。
第13話は、健司さんが退院直後だと知ったナナさんが落ち込んだり、それを健司さんが励ましたり、
『……だから、頼むよナナ。この家で一緒に暮らす、僕のパートナーになって欲しい』
との名言があったり、ナナさんが過去のマスターを遡って自分が受け入れられなかった過去を思い出したり。
なんだかもう胸きゅんが爆走する回だったことは内緒です。)



⚫︎おわりに

第34話では健司さんの告白があったり、第35話では“私達”で希望へ走り出したり。
とても希望を感じる、素敵な二つのお話でした。
健司さんが最後に言っている
  
  「 健司は、そんな彼女の気迫に圧倒されながらも、これから始まる夕食に、不思議な期待感を抱いている自分に気づくのだった。」(第35話より)

その“期待感”を、わたしも共有している気がします。
第36話、楽しみにしています。


では、また『感想のお部屋』でお会いいたしましょう👋
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。








kou様へ

とても素敵な回の連続でした。楽しく嬉しく読ませていただきました。

と言いますのも。
最近、自分の創作がなかなか進まず、
つぶやきばかりの日々でした。


そんな時に第35話を読みました。



    新しいものを持ち込まなくても、今手元にあるものだけでもなんとかできる。

    完璧に揃ってなくてもいいんだ。
    むしろ“自由がない”からこそ、掴めることがあるのかもしれない。
    思考のフレームをシフトするのだ!!


わたしは、勝手ながら創作への応援のように感じました。
頭が少し硬くなっていたのかもしれません。

これからものろのろペースだと思いますが、言葉と向き合っていきたいと思います。


第35話の健司さん。


(言い訳はするな、佐藤健司。潔く罪を認めろ。そして、判決を待つのだ)

と、仮面ライダーWの名セリフ「お前の罪を数えろ」バリにかっこよかったのに、

すぐに「……ええと、だな」と言い訳しちゃって笑

いやいや、あの言い訳でナナさんを誤魔化せるわけがないでしょう。と、
心の中での、そのガッツポーズに【パー】を出して負かせたくなりました。✊<✋
でも、すぐに観念しちゃう健司さんはとってもかわいいので、嬉しいシーンでした


そういえば、前回の【感想のお部屋】で話題にしました「40デニール」ですが。

たしかに40デニールって絶妙なのですが、
実は現代には“フェイクタイツ”なるものが存在するの、ご存知ですか?

まるで40デニールを履いているような透け具合に見えるタイツがあるのです。

裏地が肌色になっているので、
透け具合も素敵に履くことができながら、暖かさもキープできるという優れものです。

世の男性方…。
視線を向けている、その素敵な透け具合の御御足(おみあし)は、もしかしたら“フェイク”かもしれません🤭




食品メーカー・グランドフーズ🏢
やはり、同じ会社だったのですね✨

同課のキャラだなんて!
結衣さんと圭さん。
さりげなく登場ですか✨ 楽しみです🫶


それと、佐京家の血筋について詳しく教えてくださり、ありがとうございます。
kouさんの作品を遡って、佐京光希くんに会いにいきたいと思います。


『ようこそ豚骨地獄へ ~VIP待遇の罠~』での働きながら覚醒していく光希くんには
少し心配になりました涙

わたしは、前職で営業事務だったのですが
“一日中全速力で走っても仕事が終わらない”ような職場でした。(比喩です。1日PCの前でお仕事でした。) 
今は転職しましたが。

でも、その仕事はとても複雑で、でも楽しくて、
いかに無駄なく最短距離・最短時間で仕事をこなすか、に情熱を傾けておりました。
自分なりの工夫が積み重なっていくのも楽しかったんだと思います。
光希くんの、仕事に馴染んでいく姿に、惚れ惚れするような、
でもそれに順応していく方が削られていくような。
まるで過去の自分を見ているようでした。

と、そんな過去を語ってしまいましたが笑

第36話!どんな料理になるのか、楽しみにしています(*´艸`*)

健司さんが料理に参加したりするのかな?




健司さんの「ぐぅぅ〜〜〜……。」
これ、実はわたしも経験がありまして汗

そばにいた方に聞こえていないと思ったのに、

あとで指摘されて大笑いされたことがあります笑
お腹の音は制御できませんからね^^;
あぁ、恥ずかしかった…

でも、“その場ではなく、あとで指摘”に
その方の優しさを感じた次第です。



2月も半ばになりますね。
春が待ち遠しい、そんな雪国からお送りしました。

それでは、また( ´ ▽ ` )ノ
 

1件のコメント

  •  夜勤などがあり、遅くなりました。
     金時さん、丁寧なご感想を、ありがとうございます。
     
     ナナっていないナナは、確かに頼もしいですね。言葉を過大解釈したり、日常生活の枠組みを越えて夜の生活まで支援しようとする下ネタ思考の持ち主ですが、ゴミの山だったリビングを片付けたように、今度は料理でナナの活躍の発揮です。
     健司は自身の生活を改める為に自炊したものの、結局は更に散らかしてしまった。その失敗に、配慮を欠いて踏み込んでしまうのは、やはりロボットだから。とはいえ現状の確認という意味では、正しい。
     まだ、ざざっとしか書けていませんが、さすがA.I.C.S.と思って頂けるような、お話にしたいです。

     典型的なオーバースペック購入。
     私も大学生の時に自炊をしたことがあるのですが、食材はオーバースペックですね。食パン一斤を買うと、毎日食パンになる。かと言ってハーフサイズだと、計算するとこちらの方が若干割高なのが分かった。ということで、分かっていてもオーバースペック買いをしていました。
     ナナが健司に頼み、災害用品を出してもらうシーンは、金時さんの驚きと読みに、私は深く読んで頂けたことに喜んでいます。
     ナナはAIを搭載し、自身で思考し行動しています。ですがロボット。機械が人間に指示をするのは、違うものがありますが、ナナは健司に家に来たばかりで、何がどこにあるのか把握していない。どこそこにあると言われても、正確に分からない。
     なら家主に探してもらうのが早い。ロボットが人間に指示をする、不合理ですがナナなりの合理性であり、健司がナナに頼んだ『パートナー』になって欲しいとの言葉を自身で考えました。
     ナナが居なければ、今の健司の生活の立て直しはできません。でも健司はナナに全てを丸投げして、自分があぐらをかこうとも思っていないから、ナナの指示に従って行動をしました。
     人間とロボットですが、一つの家で二人はより良い生活を目指して協力する姿が描けているのでしたら、本当に良かったです。

     創作についての悩みは、色々ありますね。
     数字、人気、流行……。
     私は、そういう所には至れません。そうしたもの意識した時、二ヶ月ほど書かなかった時期があります。
     何のために書いて、なぜ書くか? やっぱり自分が楽しむため。
     自分のペースで、ゆっくり楽しんでいきましょう。

     食卓だけでなく、キッチンも数日で散らかした件に関し、健司は往生際の悪い姿をみせてしまいましたね。
     心では覚悟を決めるものの、実際に口にするとなると数秒前の決意とは裏腹に自己弁護をしてしまう。ロボットとは言え、女性の前で少し見栄を張ってしまうのは、やはり健司も男性なのです。

     フェイクタイツ!?
     世にそのようなものがあるとは知らずに、画像検索をすると皮膚を引っ張っているのではないか!? と思うような画像を拝見。
     寒いならば、素足をさらさない服装を着ることことが最良ですが、女性の寒い季節でも脚をきれいに見せたいというニーズを同時に叶えた、このようなアイテムがあるとは。
     ファッションというのは、本当に奥深いものです。面白い記事を拝見させて頂き、お陰様で小説を書く上でのボキャブラリーが増えました。ありがとうございます。

     結衣と圭を健司と同じグランドフーズにしたのは、その場での思いつきですが、健司が会社に復帰した後に、周囲でわちゃわちゃと動かしてみたいです。

     『ようこそ豚骨地獄へ』を読んで頂き、光希の奮闘に心を寄せてくださったこと、作者として大変嬉しく思います。
     光希は、私の作品の中でレギュラーメンバーですので、遭遇する確率が高いキャラです。きちんとまとめきれていませんが、直近ですと『路面電車で春を待つ』にて、少しまとめたエピソードを併記していますので、お時間がある時にでも、よろしければご高覧してやって下さいませ。
     金時さんの前職での「一日中全速力で走っても終わらない」というお仕事のエピソード、まさに戦場ですね……!
     PCの前で頭をフル回転させながら、無駄なく最短距離でこなそうとする金時さんの情熱と工夫の日々が目に浮かぶようです。
     そんなご自身の経験と光希の姿を重ねていただき、「惚れ惚れするような、でも削られていくような」という複雑な感情を抱いて頂けたこと、深く胸に響きました。
     光希も、最初は由貴のペースに巻き込まれ、鉄造の理不尽さに翻弄されていましたが、持ち前の真面目さと武術で培った適応力で、なんとか「地獄」を生き抜いてくれました。
     心配していただきありがとうございます。彼は根がタフなので、きっとこれからも「しょうがないなぁ」と言いつつ、たくましく成長してくれると思います。

     健司のお腹の音は、限界のサインですね。
     まさか同じ経験をされた方がいらっしゃるとは。
     お腹の音って、本当にどうにもならないんですよね…。静かな時ほど鳴り響く、あの絶望感…とてもよく分かります。
     でも、後で笑い話にしてくれる方の優しさ、本当に素敵ですね。健司には、それを危機と感じ助けてくれるナナ(?)がいて幸せなのかもしれません。
     共感していただけて、このシーンを書いた甲斐がありました。本当に嬉しいです。

     夜勤をしていると、夜明けの時間が少しずつ早くなっているのを目でみます。
     こうして、少しずつ暖かくなってくるのを感じますが、そろそろ花粉の季節になり、くしゃみも生じていますが(^^ゞ
     これさえなければ、春はいい季節なんですけどね。
     季節の変わり目は、何かと体調を崩しやすいので、お気をつけ下さい。
     
     最後に、これからも健司とナナのドタバタな日常を楽しんで頂けるよう、執筆頑張りますので、よろしければまた起こし頂けると嬉しいです。
     また笑って読んでくれると嬉しいです。
     ありがとうございましたm(_ _)m
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