• 異世界ファンタジー
  • ホラー

第二十八回【裏話】『自由のアリア』を書いてて失敗したなと思うこと(諸説)

読者の皆様、作者の皆様、ごきげんよう!
『自由のアリア』トップオタ兼作者のカラノニジです!


今回は少し趣向を変えます。
『自由のアリア』を書いていて、「これ失敗したな……」と思うこと!

もちろん作品そのものを失敗作だと思っているわけではありません。
そう思っていたら、こんな長さになるまで書いていませんからね!
ただ、長編を書き続けていると、「最初から知っていれば、ここは絶対に違う形にしたのに」という部分が大量に出てきます。



①異世界!雪国イドリア設定!
すげー根幹からきたな……?
第一部の主な舞台である〈イドリア帝国〉は、大陸北方にある極寒の雪国です。
黒い岩肌!白い雪原!吹き荒れる暴風!
人工太陽〈モノ・ソル〉によって辛うじて人間の生活圏を維持している、過酷で幻想的な世界!

設定としては気に入っています。
……ですが、この国には致命的な欠陥があります。


それは。




肌の露出が少ねぇんだよォー!!(魂の叫び)




銀髪!赤い瞳!睫毛バサバサ!目力強めの美人主人公!
キャラデザ最高!

「よ~し、描くぞ~!!」

インナー、防寒着。
さらに冒険者なので、その上から鎧。

「ファーーーーーーーッ!!」

雪国の服装として正しいよ?冒険者の装備としても正しいよ?
だが絵描きとしては全然うれしくない!!

布の重なり、ベルト、留め具、金属板、鎧の可動部、光の反射。
描くたびに作画コストが作者の体力ゲージをゴリゴリ削っていきます。
普段着ならまだしも、戦闘用の装備なんて気軽に描けたものではありません。


脱げ!

水着を着ろ!

夏だぞ!?

そっちの方が数字が取れ……げふんげふん。


これから本編と全く関係のない水着イラストなどが唐突に出てきても、「雪国を舞台にした作者の反動なんだな」と温かい目で見てください。
イドリアに……夏は来ない……。


②執筆環境を何も考えていなかった
『自由のアリア』は、AndroidスマホとiPad Proを使ってポチポチと入力し、最終的にGoogleドキュメントへ保存しています。
問題は、思いついた設定や台詞を、その時に使っていた端末の、その時に開いていた場所へ片っ端からメモすることです。

……いや、なんていうか。メモにも階層があるじゃないですかぁ?
決定メモと展開案メモとセリフ案とかネタメモとか……
思いついた時にポチポチ入力。
一個にまとめようったって結構な膨大な量になっちゃって。
結局あちこちに書いちゃうんですよね……。

スマホのメモ。iPadのメモ。
紙のメモ。手帳。
Googleドキュメント。
スクリーンショット。
自分宛てのメッセージ。
どこかの章の最下部……。

「確か、このシーンのセリフ案どっかに書いたよな?」と思っても、埋めた本人が発掘できません。


リスかお前は。



あ、あと端末入れ替えの弊害として私のスマホとタブレットでは初期入力される鉤括弧の予測が「全角」と「半角」に分かれていました。
スマホで入力した部分は「半角」。
タブレットで入力した部分は「全角」。
途中だけ別端末で修正した結果、開き括弧が全角「で、閉じ括弧だけ」半角になっている箇所までありました。

投稿するまで、この違いを全く意識していませんでした。
見た目でわかんね〜もん!『…』と『.』三つとか。
あっ『~』と『〜』も違うんですって!
そして、気がついた時には超長編。

投稿し始めてから『御作法』を知り、
「へー、半角括弧ダメなんだ」
「へー、全角スペース」
「へー、字下げ」
「へー、…は二つ」
修正作業に、とんでもねー時間がかかりました……。

今はこれらの処理をマクロで一括処理できるようにしています。
小説を書いていたはずなのに、いつの間にか自分専用の業務改善を始めているのなんなの。

マジで。

③事前準備なしでいきなり投稿したこと
むしゃくしゃしてやった。反省していない。
なろうとカクヨムに投げれば読まれる。そんな甘い考えがありました。
多分、事前にアカウント作って告知してとかやった方が良いスタートダッシュがきれたんじゃないかな。と。
自分なりに校正したり、設定破綻がないかなどは検証していたんですけど、それって内側に向けて……『小説』のことだったんですよね。
読みやすいように御作法を踏襲するだとかもコレなんですけど、外側に向けての準備は全くしていなかった。

『良いものなら売れるなどというナイーヴな考えはやめろ』と某ラーメンハゲも言っていましたが、最初の集客はブランディングとマネジメントなんですよ。
『自由のアリア』を手に取りたいと思える。そういうキャッチーさが弱い。

さらには、いざ読み始めてもエンジンがかかるのが遅い。
具体的には、作者自身が「本格的にエンジンがかかった」と感じるのが、第三十五話辺りから!

……致命傷じゃん。

三十五話といえば、第四章の終盤です。
一章でガロードが加わり、二章でエステルが加わり、三章でジーンが登場する。仲間を一人ずつ増やし、世界観を見せ、戦い方を覚えさせ、関係性を積み上げて、ようやく作者の考える『自由のアリア』らしい形が見え始める。

パーティものなのに、パーティが形になるまで何話かかってんだよ!!
これも、もともと作品を公開するつもりがなかったことの弊害です。

当時の私は、「超長編ハイファンタジーなんだから、最初に土台を固める必要があるだろ……常識的に考えて」と、世界やキャラクターを順番に積み上げていました。
WEB小説として読者を引き込むことは、ほとんど考えていません。

「一話目で死体を出せ」
「最初に事件を起こせ」
「三話までに目的を示せ」

などとよく言われますが、執筆開始時の私はそんなこと知ったこっちゃありませんでした。
その結果、初手の掴みが弱い。
最近いろんな作品を読んで勉強した結果、余計にそう思います。
というより、三十五話くらいまで丸ごと助走になっている。

「そこまで分かっているなら直せばいいじゃん」と思われるでしょう。

いやー、これでも結構改善したんですよ?

何度も改稿して、説明を整理し、テンポを調整し、序盤から後へ繋がる要素も見えやすくしたつもりです。
ですが、第一部を最後まで読んだ方なら分かるかもしれません。

もう、伏線がスパゲッティなんです。

一章の何気ない台詞が後半へ繋がり、二章の小さな出来事が別の章の前提となり、今から序盤を根本的に組み替えると、離れた場所で別の何かが崩れます。

第一章のネジを一本抜いたら、第十章の天井が落ちてくる。
そんな状態です。

もちろん、だから何も直さないというわけではありません。
文章や説明順、テンポなど、骨格を壊さず改善できる部分は今後も修正していきます。

ただ、「第一話から事件を起こして一気に引き込む新構成にしよう!」となると、現在の『自由のアリア』とは別の作品になってしまう。
アリアがファルメルへ到着する前に死体が転がっていても、それは私が書きたい第一話ではないんですよね……。俺は書きたいもんを書いてんだ!
その辺はカラノニジ先生の次回作にご期待ください案件ですね!



というわけで、『自由のアリア』を書いていて失敗したと思うことという完全番外編というか愚痴でした!

全部、公開するつもりのなかった過去の自分が、未来の自分へ投げた課題です。
長編を書くということは、過去の自分と共同作業をすることなのだなぁ。

引き続き『自由のアリア』をよろしくお願いいたします!!
画像はAIで生成してもらったものの、Twitter XのシャドウBANを恐れ8月21日(バニーの日)にも8月23日(バニーさんの日)にも結局出られなかったアリアちゃん。

鎧バニーってお前……(無言の握手)

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する