• 異世界ファンタジー

第十八回【章タイトル】厄災は空からふるふる聖女の涙

読者の皆様、作者の皆様、ごきげんよう!
『自由のアリア』トップオタ兼作者のカラノニジです!

さてさて、今回は久々のアレをやります。

そう、章タイトルの解剖です!

第五回でお送りした『繋がれぬはずの銀の首輪』解剖から、はや十三回ぶり。
待望の(?)第二弾でございます!

皆様、第二章のタイトルを覚えていますでしょうか?

『厄災は空からふるふる聖女の涙』

……何ですかこれ。

自分でつけておいてなんですが、なかなか変なタイトルですね!

というわけで今回は、この第二章タイトルに込められた意味を、作者自らねっとり解説していこうと思います!


嫌な予感がしますね。

例によって「自分で解釈したい派」のアナタは、作者の解答ではなく一意見としてお聞きくださいっ!

では↓↓↓

◇表層:『厄災は空から』

まずは普通に読みましょう。

これは分かりやすいですね。

第二章冒頭、空から降ってきた女。

そう!

親方ァ!空から女の子が!

エステル・リーゼロッテ・エリュクシオン!!

お嬢様!
三連名!
名前が長い!

しかも、ふわりと幻想的に舞い降りてくるのではなく、我らがアリアちゃんに物理的に着弾しました。

災害です。

普通に災害です。

腰、逝きましたからね。

アリアちゃんからすれば、厄介ごとの塊が空から降ってきたようなもの。

つまり、

厄災は空から降ってきた。

はい。

表層の意味は、かなりそのままです。

◇では、次。『ふるふる』

かわいいですね。

ふるふる。

音が柔らかい。

童話的です。

小さな女の子が震えているような、あるいは涙をこぼしているような、どこか幼くて繊細な響きがあります。

思い出してください。

第二章のエステルは、何度か泣いています。

牢屋に怯え。
過去の傷に怯え。
ふるふると震えながら、涙を流す。

顔面強度だけなら、確かに聖女のような美少女です。

黙っていれば。

黙っていれば!!

……ですが。

エステルは聖女ではありません。


では、聖女とはなにか?(ねっとり)


この世界における〈聖女〉とは何か。

皆様。

気になりますね?

気になりますよね?

仕方ありません。

少しだけ説明しましょう。

〈聖女〉とは、エトノーシア法国におけるトップオブトップ。

宗教的な象徴であり、国家の頂点であり、最高戦力。


役目が、役目が多い……。



要は、他国における〈勇者〉と同等の存在です。

……はい、出ました。

勇者。

じゃあ、勇者って何?

ね?

気になりますよね?

気になりますねぇ?

それは、また今度!!

(この近況ノート、こうやって宿題が積み上がっていくシステムになっています)


◇本題:重なる『ふる』

はい、戻りましょう。

『厄災は空からふるふる聖女の涙』

ここで重要になるのが、やはり「ふるふる」です。

ふるふる。

フルフル。

降る降る。

エステルが空から降ってきた。

厄介ごとの塊であるエステルは、アリアにとって厄災そのもの。

そしてエステル自身も、ふるふると震え、ふるふると涙を流す。

降る。
震る。
フル。

いくつもの意味が、このひらがな四文字に重なっています。

……では。

なぜ、ひらがななのでしょうか?

「降る降る」でもいい。

「フルフル」でもいい。

「震る震る」でもいい。

けれど、章タイトルでは『ふるふる』とひらがなにしています。

なぜか。

読み方を固定出来なくするためです。

ひらがなにすることで、「降る」でもあり、「フル」でもあり、「震える音」でもあり、「涙の落ちる音」でもある。

そういう曖昧さを残したかったわけですね!

やはり……天才か

(自画自賛のノルマ達成)


◇深層:もう一つの読み方

はい。

ここまでは分かりやすい話です。

では、もう一つ。

皆様、このタイトルをどう読みましたか?

『空から』

普通はこう読みますよね。

「ソラから」。

空から降る。

空からエステルが降ってきた。

はい。


誰だってそー読む。
おれもそー読む。


で す が。

これ、別の読み方もできます。

『空から』

ソラから。

ではなく。

『カラから』。

空っぽの「空」。

つまり、

EmptyからFull。

カラからフル。


……え?


何が?


厄災が?

はい。


聖女の涙が?

はい。


意味深ですね。

意味深です。


でも、今回はここまでです。


解説すると言ったな。

あれは嘘だ。


いや、嘘ではありません。

表層の解説はしました。

しましたよね?
しました。


けれど、この「カラからフル」の意味については、今はまだ語りません。

だって、まだ早いから!!
言えないことは言えない!!



解説する、するが……その時間と日時までは指定していない云々!


作者の口にもネタバレ防止用のチャックがついているのです。

たぶん。

壊れかけていますけどね!



というわけで、第二章タイトル『厄災は空からふるふる聖女の涙』。

表層では、空から降ってきた厄災ことエステル。

童話的な音感を持つ、ふるふるという響き。

怯え、震え、涙を流す少女。

そして、聖女ではない彼女に重ねられた〈聖女〉という言葉。

けれど、その裏側には、

降る。
震る。
フル。
空。
カラ。
Full。

いくつもの読みが隠れています。

設定を知ってから本編を読み返すと、この章タイトルがただの「エステルが空から落ちてきた話」ではなく、もう少しだけ嫌な湿度を帯びて見えてくるかもしれません。

聖女の涙が、何を満たすのか。

空っぽだったものは、何で満ちるのか。

それは、また~。

それでは皆様、引き続き『自由のアリア』をよろしくお願いいたします!

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